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思い出は姿を変えて
祖母が遺してくれた、花嫁衣装。
大正時代にお嫁入りした祖母の帯や打掛。
打掛はお茶席の際に飾ってみたり。
その下に着ていた緋色の縮緬に笹の刺繍を裾にほどこした振袖丈の長襦袢は、長い間、うちの炬燵布団として数十年活躍していた。
そして、年月を経て傷んだ部分もあった丸帯。
母が一双(2隻)の屏風にして、義姉と分けた1隻が実家には飾られている。
色々その頃のお話しを聞いてみたいけど、祖母も伯母達ももう天国に旅立ってしまったので、聞くことは叶わない。
母は八人兄弟の中でも歳の離れた末娘で、祖母の嫁入りの頃の話はあまり聞いていなかった様子。
でもこの屏風を見るたびに、祖母のことを思い出し、祖母の話に花が咲く。
私の中では、料理がうまくて優しいおばあちゃんの姿しか知らないけれど、二十歳になるかならないかでお嫁さんになった祖母がどんな気持ちでこの帯をしめて、打掛を羽織ったのか、想像するだけでも胸がギュッとする。
時代を経て、もう着られることは出来なくなったものでも色んな工夫でいつまでも愉しませてくれる。
着物と共に残された思い出を通して祖母と心を通い合わせる。
母もそんな気持ちで眺めているのかなと思う。
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