8月15日に理趣経法を行なって思うこと。
お盆も三日目。
今日は終戦記念日です。
思えばお盆の時期にこういう日を迎えるというのも
意味深いもののように思います。
お盆の理趣会、理趣経法をおつとめするのは今日まで。
明日は光明真言法でご供養いたします。
理趣経も光明真言も、大変功徳の大きいお経でありご真言です。
理趣経は煩悩即菩提を説く、真言宗の根本とする経典の一つ。
この理趣経法というのは、経典を読誦するのではなくて
理趣経のエッセンスを修法によってご供養するという
ちょっと趣のあるものです。
大きな法会では、真ん中ではお導師さまが理趣経法を修され、
周りでは職衆方が理趣経を読誦するという「理趣三昧」の
スタイルで行われるものが多いため、
初心の僧侶はまずこの法会のやり方を覚えることが大事です。
大学では毎月21日の報恩日(お大師様の月命日ですね)には
講堂で法会が行われますが、大学生阿闍梨は希望すれば
この時職衆として参加することができます。
わたしも時々一緒に理趣経を読誦させていただきましたよ。
大勢で行う時は、修法している後ろで声明を行なったり
理趣経を読誦したりしてなかなか荘重な中にも賑々しい法会なのですが、
一人で行う時は経典を同時には読めないのでちょっと寂しい気もします。
ですが、導師が要所要所で声明を行うところがあるので
これは一人でもやります。
理趣経法はお大師さまがお師匠さまの恵果阿闍梨をご供養するために
行われたのが最初と言われています。
大切な方に最も大切なものを以ってご供養するというのは
最上のやり方。
密教の真髄は、「すべてのものはもともと清らかである」ということ。
この世に生きていること、生きて行うことの全ても
本来はもともと清らかなもの。
楽しかったこと、美しかったこと、嬉しかったこと、
よきことをなるべく思い出すということ。
戦争で亡くなられた方も、様々な災害で亡くなられた方も、
辛かったり悲惨だったりしたことを思うよりも、
その方たちがこの世で紡いできたさまざまなよいことを思う。
終戦後76年、日本は戦争をしていません。
*戦わないのではなく、戦う時に暴力や恫喝を使わない、
*正当な戦い方をするということ。
*
*そして、悪い行いに対して怒りと暴力を返すことで
*その相手と同じステージに立たないということ。
*
*これはディグニティ(品位)の問題です。
戦争の中で命を失われた方々を
品位を持ち平和を以ってご供養できているとすれば、
それは最上のご供養ということができるでしょう。
そして、それを一切衆生と法界に回向しましょう。
明日のご祈願ではそのことにもぜひ心を置いていただければ
と思います。
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毎月24日はお地蔵さまのご縁日。
この日に小さな法要を営み、
生きとし生けるあらゆるものへの祝福
この世界にあるあらゆる諸霊へのご供養
全ての大地から生まれるあらゆるものへの感謝
をお祈りいたします。
お地蔵さまへのお願い受け付けてます。
締め切りは8月20日です。
宗派宗教にかかわらずお申し込みいただけます。
お問い合わせ、お申し込みは下記アドレスまで。
enshu0615*gmail.com (*を@に置き換えてください)
折り返し申し込み要項をお送りします。