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そこにいるだけで香りたつ花のように。

何だか先日来、すごーくキンモクセイのお茶が飲みたい!
と思ってて。
こないだ金木犀を見たからかも。

もともとジャスミン茶とかローズティとか、花の香りのついた
お茶は大好きです。
今の時期なら菊茶もいいですね。

あまりに飲みたかったので、ちょうど出かけたのをよいことに
ルピシアに行ってキンモクセイ紅茶を買って淹れて飲みました。
キンモクセイ烏龍茶や緑茶じゃなく、紅茶は初めて。
これはこれで何だかこっくりしたいい香りと味です。

商品名も「月に咲く」。Moonlight Osmanthus
何だかとてもロマンティック。

金木犀の香りは遠くからでもよく香って
夜道を歩いていてもどこかで咲いてるなあ、とわかる
印象的な香りです。

花の色はハーヴェストオレンジ。
香りの馥郁たる感じといい、
いっぱいに実るように咲くたわわな感じといい、
可憐さを持ってはいるけれども強烈な存在感のある
豊かで堂々とした女性を思わせます。

女性はよく花に喩えられますが、
美しさや愛らしさという見た目や
盛りの短いはかなさが通じるから、というだけではなく
存在感があるってことを受け取るといいのではないか
と思ったりします。

小さな花でも、咲いているとなんとなく目を留めてしまうもの。
女性であるならば誰でも、そのような女性性の豊かさを持っています。

そして、男性の中にも女性性はあります。

女性性と男性性の定義というのは色々あるのですが、
私の思うところでは
外側を豊かにするのが男性性
内側を豊かにするのが女性性
という気がします。

これは対立する働きばかりではなくて違う方向性のもの。
ですのでバランスをとりながら両方ともあるのが望ましい。

競争に打ち勝って自分の領域を広げて資産や影響力やGNPや
生産力や権力をどんどん高めるのも
産み育て教育を与え環境を整備し居心地良く文化や芸術や
美しいもので場を飾り魅力を増すのも
どっちかだけでは楽しくありません。

金剛界と胎蔵界の両部曼荼羅は
よく金剛界が男性性、胎蔵界が女性性を表す、と
言われたりするのですが
一般的な理解としてはそれでもOK。

もうちょっと言うと、
どちらもさとりの智慧に至るダイナミクスと
如来から顕れてくる働きを表現したもの。

どうなれば如来になれるか?
それは「実の如く自心を知る」ことによって。
というのも何回か書きましたね。

金剛界と胎蔵界は別々の二つのものではない
というのが、真言密教の基本的な教えの一つ。

大日如来から流れ出したたくさんのもの
そのうちの一つである一見ちっぽけな自分が
実は大日如来と同じものであるということ。

対立して見えるものは本質的な違いではなく
働きの方向性の違い。

なので、補完するのではなくて、もともとあることに
気づけばいいだけ。

自分自身の存在感、存在の価値というものが
能力やスキルや属性からくるものだけではないということを
改めて思い出しておきましょう。

ま、難しいことはさておいて
せっかくの豊穣の月の弁天さまのご祈願。
そこにいるだけで素晴らしいあなたに、さらに美と豊かさと
福徳を降らせます。
弁天さまの女性性の豊かさをたっぷりと受け取ってくださいね。


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