天空の輝きに仏さまを思う。
本日は中秋の名月。
秋ですね!
そして、新月満月は布薩のタイミングです。
この半月間に行ってしまったあんなことこんなこと、
手放したいと思ったら懺悔しておきましょう。
地上と天空で響き合う。
先日己巳弁天祈願のご案内を行いました。
さっそくお申し込みいただいた皆さまありがとうございます!
今回の己巳は13日。
告知してから気づいたのですが、13日は虚空蔵菩薩さまの
ご縁日でもありますね。
虚空蔵菩薩は、虚空のように広大な智慧と慈悲を持つと
されている仏さまです。
以前チラッと地蔵菩薩と虚空蔵菩薩は
ペアで拝まれてたこともあるみたいだけどすぐ廃れたっぽい、
ということを書いたことがあります。
仏教用語の「虚空」というのは、
空っぽの空間という意味ではなくて、
全てを包含した全てのものが存在するところという意味です。
従って、虚空蔵菩薩は宇宙の仏というよりはむしろ
ありとあらゆる智慧と功徳を持っておられる仏さまという感じ。
サンスクリット語では「アーカーシャガルバ」。
「虚空の母胎」「虚空の蔵」を意味します。
ちなみに、スピリチュアル系の方たちがよく
虚空蔵菩薩はアカシックレコードと関わりがある
ということを言われますが、語源が同じ「アーカーシャ」
から来ているという共通点はあるものの、
虚空蔵菩薩の持つ智慧は仏教的なさとりの智慧。
全ての宇宙の出来事が記録されているという意味での
知恵や知識とかとは概念が異なると考えた方がいいと思います。
明けの明星は虚空蔵菩薩の象徴とされており、
星辰信仰とも関わりがあるようです。
お大師さまが虚空蔵求聞持法を修行し、
成就した時に口に金星が飛び込んだというのは
虚空蔵菩薩と一体となったことを強く象徴するイメージですね。
また、お大師さまの悪星退治の伝承が残る
四国八十八ヶ所霊場の19番奥の院、取星寺は
その悪星を納めて虚空蔵菩薩・妙見菩薩を彫って
堂宇を建立したとされています。
昔は天変地異や伝染病などは星の災いと考えられていました。
天の悪い星が巡ってきて、人間世界に悪いことを起こす
という考え方と、
もともと人の運命を左右する星が悪く巡って来るので
その人にとって悪い影響を及ぼす
という考え方がありました。
ですので、仏教の仏さまで星の災いを除くという
ご利益を持った方も多いのです。
弁天さまもそのお一人。
金光明最勝王経の中に悪星の災いを除くと書かれています。
これは人の生まれ持った星の巡りが悪くなったことによる
災いの方を除くということです。
虚空の全てを包含する虚空蔵菩薩と、
悪星の災いを除く弁天さま。
自分の努力だけではどうしようもない、大きなものの
動きによって現れてくる災いを除く、
そういったご祈願も今回は行うことになりそうです。
虚空蔵菩薩はインスピレーションも与えてくれる智慧の仏さま。
直感のひらめきや棚ぼた的ラッキーなどにも関わりはありそう。
今回のご祈願を前に、なぜか弁天さまはすでにずいぶん
にこにこ顔でおられる感じがするのですが、
その辺と関係があるのかな?という気もします。
なんだかいつもより広範囲にカヴァーしていただけそうな
己巳弁天祈願、締め切りは12日です。