女性は穢れって誰が言ったの?
今月のインターネットラジオ「密教ラジオ」。
第1週は終わりましたが、次回は20日、21日(再放送)。
第3週は特別編で、セクシャリティについて語り合います。
一緒に語っている女性密教僧 瑠珠庵さん。
心理セラピスト弓立教央さん。
女性3人よると…って諺がありますが、かしましいかどうか、
ぜひ確かめてみてくださいね。
仏教といえば女性に対してはあまり優しくない、という
イメージがあるようです。
女人には障りがあって仏にはなれないとか、
女性は穢れがあるから遠ざけなくてはいけないとか。
実際そのようなことを書いてある経典もあるにはあります。
しかし、現代の研究によるとこれらの経典は
比較的時代が下がってから成立したものが多く、
仏教が伝播していく中でインドや中国の社会にある
女性蔑視的な規範が導入されていったと考えられています。
お釈迦さまご自身は、出家者が仏道に精進する僧団において
男女が同居することによるトラブルを防ぐという以外に
女性を特に男性と差別したということはなかったと考えるのが
教えの内容から見ても妥当だと思われます。
女性の身体は子どもを産むようにできています。
そのために月経があり、胸がふくよかで授乳しやすい
形状になっています。
ホルモンバランスによって不調な時期も多く、
感情の振れ幅が大きくなりがちです。
人口がまだ少なく、医療も発展していない時代には
女性の働きは子どもを産み育てることにほぼ特化していました。
ですので、そういう時代には女性の能力はほとんど
ここに集中して発揮されていました。
そして、男女がお互いに性的な欲望を感じるということは、
人という種が存続していくためには不可欠なこと。
女性蔑視の根拠とされる様々な要素、
毎月血を流すとか、
血を流して子どもを産み死んでしまうことも多いとか、
男性に比べて能力が低いとか、
心が不安定であるとか、
欲望が深く男性を誘惑するとか、
それは女性が担ってきた「人間を生む」ということの
生理的なものからきた状況であるに過ぎません。
そして、不調の多い人は保護されたり援助されたり
する必要があり、それが生活に不可欠な人もいます。
だからと言って蔑視する理由にはなりません。
社会が貧しく余裕のない状態の時には、邪魔者のように
見られたり、見捨てられることもあったかもしれませんが。
社会的な理由、宗教的な理由、物理的な理由。
いろんなものが降り積もって女性や弱者を尊重しない
理由とされてきました。
でもそれは、本当に正当な理由だったのでしょうか?
元をたどればたどるほど、なんだかよくわからなくなってきます。
またまた卵が先か鶏が先かみたいな。
正直、「やらない理由を一生懸命作ってる」って気も
してきますね。女性や弱者を排除することで
何かの利益があった、ということかもしれません。
でも、全ての人間は女性から生まれてきます。
女性を蔑視するということは、自分の生まれてきた元の
存在を否定し蔑視するということ。
つまり、自分自身を蔑視しているのと同じ。
自分が軽視したり蔑視したりするものから生まれてきた、
と無意識的にでも思っているなら、それは
回り回って自分を大切にしないことにつながっている
という可能性は考えておいてもいいことだと思います。
全ての宗教は、本来的には生きとし生けるもの全ての
幸福のためにあるもの。
全ての命が平等に尊重され、それぞれの幸せを求める
ことができるために。
差別が無根拠であるように、
命の尊厳もまた無根拠です。
ただ、仏教の考え方をいうならば、
「全ての衆生は如来になる可能性があるから尊い」
ということ。
積もり積もったいろんなものを取っ払って、
本当の大切なところを理解する、
そういう姿勢でいたいと思うのです。
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毎月24日はお地蔵さまのご縁日。
この日に小さな法要を営み、
生きとし生けるあらゆるものへの祝福
この世界にあるあらゆる諸霊へのご供養
全ての大地から生まれるあらゆるものへの感謝
をお祈りいたします。
お地蔵さまへのお願い受け付けてます。
締め切りは6月20日です。
宗派宗教にかかわらずお申し込みいただけます。
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女性密教僧と心理セラピストが、
3人がかりで仏さまについて語りまくる30分番組です。
今月は特別編もあります!
本放送 6月20日(日) 21時30分〜 Bチャンネル
再放送 21日(月) 14時〜 Aチャンネル
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