【疑問】親はなぜ、子供を養うのだろうか?
最近ふとこんなことを考えた。なぜ親は子供を育てるのだろうか?と。
普通に考えれば所詮血がつながっているだけの他人だというのに日々の生活費や養育費に学校の授業代、総額でかなりの額が掛かってくる。
現実に子供を産まずに個人や夫婦で使えばその分自由に使えるお金や時間は増えるからそうした選択を取る家庭も最近は増えつつある。
私はいくつか理由を考えてみた。
1、将来自分を助ける存在を作るために。
2、第二の自分を作ることで延命をするために
3、理性的な理由のない、本能による行動。
これらを1から見て行こう。
1、将来自分を助ける存在になるためにとは、どいうことかと言うと将来自分が年老いて介護をしてくれる人物や、自分が困った時に手を差し伸べてくれる存在としての価値を期待して自身を助けてくれる力を付けさせるため に育てるという仮説だ。
利己的な遺伝子と言う本を読んで考えた考察だが、本の中で助け合った方が生存確率が上がることに気付いた動物が自分のために他人を助けるというまさに情けは人の為ならずのような行動をすることから考えたものだ。
だが、これには大きな疑問が付く、まずそもそもこの場合期待されていることは保険としての価値だ。だが、保険にしては子育ては料金があまりにも高すぎる。子供一人には大体約3000万以上のお金が必要とされている。これはあくまで幼稚園から大学まですべて公立に行った時の一人の値段だが。
このように高額の値段が掛かる保険にあなたは入りたいと思うだろうか?3000万以上が当然でそれ以上かかることも当たり前にあります。しかし、保証は運が良ければあります。そんな保険にあなたは入りたいだろうか?私は少なくとも入りたくない。だが、そんな子育てをしている人間がある程度いることを考えるとこの仮説は間違っているかもしれない。
では次に2を見てみよう。
2では第二の自分をつくるためと言うのを考えてみよう。これは自分自身のコピーを作ることで将来にわたって自分自身を残そうと試みているのではないかと言う考えだ。
一般的に子は親に似ると言われている。多くの時間を共有する親は子にとって重要な存在である。だから自然に子供は親と同じ癖をしたり親と同じ趣味を持ったりする。そんな子を親は自分の新たな分身とすることで、自信を託しているのではないかと考えた。そもそも子供が出来るときに子は親のDNAを両方から等しく50%ずつ受け取ってその合体として生まれてくる。そのためある意味でこの体は半分親のコピーだと言える。
だが、それだからと言ってわざわざ子を残すかと言えば疑問に残る。例えば今クラウド上に自分の情報を残せるが、それは子供よりも確実かつ多くの情報を残せるのにそれをする人は少ない。もう死んだら終わりみたいな価値観を持っている人が多くいることがその要因になっているのではないかと私は考えた。だから、わざわざ子を作ってまでコピーを作る意味はないではないのだろうか?
じゃあ、最後に3を見て行こう。
これは非常に分かりやすい。何故なら本能として子供を作り種の存続を果たそうとするのはある意味自然なことだからだ。
だが、それで済ませて本当によいのだろうか?
確かに子育てには本能に働きかけるものが多いのも事実だ。赤ちゃんはわざと可愛く生まれるように作られている、可愛いことで保護者からの寵愛を受ける一種の生存政策だと家庭科の教師は語っていた。
このように本能に働きかけるところが多いのは事実だ。
だが、本能は発展と共に抗えないことも多々ある。例えば生存本能に反して自殺する若者がいることは悲しいことに事実だ。ほかにも種を残す生存戦略に反して子供を作らない人間も普通にいるようになった。
正直に言えば育児と言うのは非常にめんどくさくて大変でありそれでいてリターンも薄い、物質的なものは皆無と言え、精神的なものがちょこんとある程度だ。だからもしかしたら今後は基本的に人工妊娠した児童は児童施設で育てられ、ある程度大きくなったら社会に放出するそんな素晴らしき新世界のような社会が来るかもしれない。
注:本誌は決して家族制度を批判及び反対している立場ではございません。ただ疑問に思うのみです。
文責:丸山紡
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