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①.ようやく店舗工事がはじまる、、、   ②.「ふつう」を読んで

#本と珈琲とときどきバイク #バイクと出逢うための本屋 #バイク乗りと繋がりたい #バイクと一般人とを繋げたい #本屋開業 #ふつう #深澤直人

①.ようやく店舗工事がはじまる、、、
11月6日(土)をオープンに控えた小さな本屋「本と、珈琲と、ときどきバイク。」ですが、ようやく来週から店舗工事着工スタートです!果たして間に合うのか!?かなり予算切り詰めながら調整していたのですが、結局予算から60万オーバーするという事態。できるならオーバー分30万程度に抑えたかったのですが、運転資金約1ヶ月分を犠牲にして、より外構の佇まい&見栄えを重視する判断をしました。果たして吉と出るか凶と出るか、、、さらには本棚づくりや床面&テーブル面の塗装を施主施工ということで少しでもコストを抑える計画でございます。不器用でめんどくさがりな僕の体力と根気が持つか不安。。。

何かの参考になればということで、店舗開業に向けて投資した金額の内訳はまた後日発表しますね。

まだお見せできる写真はないのですが、店舗の店構えの印象はこんな感じ↓

店舗外観イメージ

小さな小屋が2つ。1つの小屋が3坪程度(約10平米)。2つの小屋の間を店舗入口として暖簾をかける予定です。左の小屋は喫茶&レジ。右の小屋に本が陳列します。初期在庫は1400冊程度+小さなギャラリー展示スペースも兼ねています。喫茶は3人分の椅子+コーヒー待ちのお客さん用に2人掛けベンチが一脚。あとは庭部分も使ってテラス席を用意しようと考えています。庭ではバイクの展示もできたらと計画中。

引き続きレポートして参りますので、オープンまでもうしばらくお待ち下さい。

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②.「ふつう」を読んで
積読として読めていなかったD&DEPARTMENTの「ふつう」。日本を代表するプロダクトデザイナー深澤直人の著書。2020年7月発売のコロナ発生後の本です。
”ふつう”という言葉の本質が見えてくる良本だと思いました。僕も元プロダクトデザイナーなので、深澤さんの言葉の意味が、表面の言葉だけでなく身体に沁みて理解できるのですが、一般の方にとっては理解しにくいもののような気がしています。共感はしても良いとは思わないとか、理解できても共感はできないとか、いろんな価値観があるとは思いますが、僕がこの本を読んだ限りでは、日本の美しさはこの”ふつう”にあるのではないかと思うにいたりました。
作中にも書いてありましたが、過度な欧米への憧れや模範、それが正しいことだという刷り込みがいまだに強くある気がしていますが、実は現実はすでに逆転していて、世界はどうやってもこの日本の質にかなわないとこまで来ていると。それは新しくキレイというだけではなく、それを維持する気持ちや維持させる精神が他国の追従を許さない。日本人は細胞を磨くことで全体のキレイさを成すということが美であるという自覚が根付いてるようです。
日本語には美しいという意味で使われる”キレイ”という言葉があるように、まさに清潔感や整った印象(ビル群やディスプレイ一つとっても)が日本らしい美しさの象徴と言える、、、ということに気づかされました。
日本人にとっては比較的ネガティブに受け取られることが多い”ふつう”。多くの人がより強い個性(奇抜さやオリジナリティ)という幻想を求めて彷徨っている気がしています。皆何者かになりたいのでしょう。
一度、冷静にいろんな物事を俯瞰してみて”ふつう”という美しさに気づける感性を身につけたいと僕は思います。

かたや
バイクなんかは奇抜さの塊のようなものですね。工業製品なので作家性はあまり公に出てこないとは言われつつも、個々のデザイナーは「俺がデザインしてやる」という自己顕示欲の塊集団です。全世界的にもそんな感じです。アート的な感性を持ったプロダクトだからなのかもしれませんが「量産できるアート作品」をデザインしているような感覚になることさえあります。ただ僕がバイクのデザインをしていた頃、確かに作家性という自己顕示欲もありましたが、どちらかといえば”飽きのこないふつうなもの”+”機能の法則性を固めた上で少しキャラを立てる”みたいな考え方で、お客さんにはオブジェ的に扱ってほしいわけではなく、日常に寄り添うように生活に馴染んでほしいという意志でデザインしていました。デザインする過程で必ず上司や周囲に言われるのはもっとオリジナリティやそのメーカーらしさとか、もっと奇抜でいいんじゃない?とか、、、自分にとってはうるさく余計なコメントが多いなか、なかなか思うようにはいかなかった記憶があります。そのときに「”ふつう”でいいんです」とプレゼンしても誰も納得しないんですよね。また別の説明をしようものなら、「だったらこのキャラを立てよう」とか、どこか強い個性を求めてしまう判断する側、、、いやぁ大変でした。
というように”ふつう”という美しい概念を理解する感性が浸透するのって本当難しいと痛感していました。よく例えに無印良品とかを挙げるのですが、バイクと無印良品ではあまりに性格がかけ離れすぎててこれまた理解されないんですよね。「その感覚はバイク乗りに理解されない」とか言われて、、、「いや、新規のお客を狙うんじゃないの?」っていう話なんですが、なかなか伝わらない苦い過去もありました。プレゼン能力不足なだけかもしれませんが。
ふつうのバイクってなんだろう?と常々考えています。周囲があってはじめて”ふつう”が認識されるので、意図的に”ふつう”のものって生み出すのは一番難易度高いと思います。シンプルが難しいこととも通じますね。「”ふつう”をデザインするにはデザインしないこと」と著書に書いてありましたが。そんな目で、深澤さんのデザインを見ると自然で美しいですね。

自分の身の回りと照らし合わせながら、”ふつう”の本質に気づける「ふつう」。ぜひ皆さんも読んでみてください。

今回はこの辺で。

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