アート鑑賞で英語脳を作る!? イェール大学やFBIが実践する画期的プログラムとは
こんにちは!
英語脳パズルのTAKAです。
突然ですが『絵画観察トレーニング』ってご存知ですか?
簡単に言うと
『ある決まった方法でアートを観察する』トレーニング
なんですが、
これが実は、イェール大学医学大学院で必修化されたのを皮切りに、今やハーバード大学、UCLA、コロンビア大学など名だたる大学で採用され、更にはFBIもトレーニングに導入するなど全米で話題になっているんです。
今回の記事では、この『絵画観察トレーニング』を英語学習に取り込むという前代未聞!?の方法をご紹介したいと思います。
日本語を解さずに英語が口から出てくる『英語脳』を作るメカニズムが詰まっていますので、ぜひ参考にしてみてください。
関連記事『FBIやCIAも注目する「知覚の技法(The Art of Perception)」とは何か? 主宰のエイミー・ハーマンが語る』
ノーベル賞受賞者の90%以上が『アート愛好家』
『アートの見方なんて人それぞれでしょ?』『アートを観るだけで頭が良くなる?どうして?』とお考えのあなたに、ひとつこんな情報をお伝えしたいと思います。
ノーベル賞受賞者のなんと9割以上が絵画観察を趣味としている。そして更に、アートに関心がある学者の方が、そうでない学者よりも2.8倍の確率でノーベル賞を受賞している。(1)
いかがでしょうか?
このようにアートを分析する力は
バイアスにとらわれない洞察力
重要な情報を引き出す質問力
確実に理解してもらえる伝達力
失敗しない判断力
など、様々な人間の能力を向上させてくれる事が最近の研究では分かってきています。
冒頭の『絵画観察トレーニング』という手法は、イエール大学医学大学院での研究に始まったのですが、こういったアート観察による能力向上トレーニングは、今や大学の垣根を超えて、FBIやCIA、海外有名大手企業などでも実践されるなど非常に注目を集めているのです。
アートと言語の関係性
このように注目を集めるアート鑑賞トレーニングですが、これが言語の習得とどのように関係するのでしょうか?なぜアート観察が英語習得に効果的なのでしょうか?
ここからはそのメカニズムを少し解説していきます。
まず、言語とはそもそも『五感で感じたことを説明するためのツール』に過ぎないということを考えてみてください。
つまり、人間は自分が頭に浮かんだ『こう感じた、こう言いたい』というイメージを言語に置き換えて相手に伝えているのです。
イメージが先に浮かんで言語を使ってそれを伝えている
そして、このイメージが浮かぶという現象、絵を見る行為と似ていると思いませんか?
つまり、あなたがひとつのアートを観てその絵の中で起こっている事を言語を使って説明するという行為は、あなたの頭に浮かんだイメージを言語に置き換えて伝える行為と非常にリンクするという事が言えます。
例えばリンゴと言いたい時には、赤くて甘くて丸いあの物体のイメージが頭に浮かびます。それが口の筋肉の動きに変換されて「リンゴ」という音になります。
このように、どんな言語でも「イメージ→言語」というようにコミュニケーションが行われていくのです。
英語脳を持つネイティブと、日本語→英語に変換する人の思考プロセスの違い
同じ「英語を話す」という活動でも、英語で考えて英語で話す人と、そうでない人では、その思考プロセスに違いがあります。以下でその違いについて見ていきましょう。
まず、英語を日本語から訳して話す人は、
①頭の中にイメージが浮ぶ →
②日本語に変換する →
③英語に翻訳する
というプロセスで話しています。
一方で英語脳がある人は、
①頭の中にイメージが浮ぶ
②英語で話す
ということが瞬時にできるのです。
お分かりでしょうか。これは英語、日本語に限らず全ての言語について同じことが言えます。
つまり、ある言語を習得したい場合は、頭の中にあるイメージを、そのままその言語で伝える方法をトレーニングしていく事が近道だということになります。
アート鑑賞をしながら英語脳を作るトレーニング『イメージテリング』とは?
「頭の中のイメージをそのまま英語で伝えよう」と言われても、そんなのできっこないよ‥と思ってしまいますよね。
ではネイティブスピーカーのように、イメージ→英語への変換を瞬時に行えるようになるにはどうすれば良いのでしょうか?
僕は、このアート鑑賞法を応用した英語学習法を『イメージテリング』と読んでいます。このトレーニングは、個人でもグループでも行う事ができます。
ここで少しだけ、イメージテリングの学習法を解説しますと、
①絵の中で起こっている事を伝える『ワンフレーズ』をだけを開示する
② 絵を観察する
③ 開示されたフレーズを使って、絵の中で起こっている事をどんどん言葉に出す
④ コーチからのフィードバックを受けて、英文を細かく修正する
⑤ ひとつのフレーズを使えるようになったら、次のフレーズを使って繰り返す
というように進めていきます。
簡単なひとつのフレーズだけを使ってイメージを伝える『イメージテリング』のトレーニングを行うことで、「イメージ→日本語→英語」ではなく「イメージ→英語」という英語脳の思考プロセスを段階的に作っていきます。
更に、アートを題材に使うことで、言語能力の他に、観察力や洞察力という力も複合的に使うことになります。そうやって脳の複数の部分を使って覚えた知識は記憶に残りやすくなるのです。
このトレーニングに慣れて、アートの中で起こっている事をスラスラと話せるようになってきたら、今度は、例えばあなたが撮った写真を使って、ご自身の体験談を話すトレーニングを行うとどうなると思いますか?
これが、すなわち『ストーリーテリング(物語を語る)』になる訳ですね。
英語で物語を語るなんて夢みたいと思うような事も、頭に浮かんだイメージを描写していく『イメージテリング』を積み重ねていくことで、日本語を介さずに話せるようになるということがお分かりいただけたのではないでしょうか?
英語脳パズルとは?
今回は、今アメリカで話題の『絵画観察トレーニング』を利用して英語脳を作る方法『イメージテリング』について解説してきました。
今回ご紹介した『イメージテリング』の学習法は、英語脳パズルで本格的にトレーニングすることができます。
アート観察を利用して英語のトレーニングができるスクールは、日本にはまだまだ少ないと言えますので、ご興味のある方はぜひ英語脳パズルをチェックしてみてくださいね。