見出し画像

飲んだ瞬間好きになる「イエルマン」の魅力

ワインショップ・エノテカ六本木ヒルズ店の伊藤です。

突然ですが、皆さんは「何」ワインがお好きですか?

赤、白、ロゼ、スパークリングワイン。甘口か辛口か。最近はオレンジワインを見かけることも増え、皆さんの多くも召し上がったことがあるのではないでしょうか。ワインには様々な魅力がありますが、その一つに「種類の多さ」があると思います。

私はその中でも白ワインが大好きで、こってりと飲みごたえのあるカリフォルニアのシャルドネを飲むことも、爽やかさを求めてソーヴィニヨン・ブランを選ぶこともあります。産地やスタイルを問わず色々と試しては、日々新しい発見をしています。

今回は、そんな白ワイン好きの私イチオシの造り手、北イタリアの「イエルマン」をご紹介いたします。

イエルマンの歴史

画像1

イタリアと言えばキャンティやバローロなど、赤ワインをイメージされる方も多いと思います。しかし全土でワイン造りが行われているイタリアには、美味しい白ワインも数多く存在します。

フルーティーで親しみやすいものから、ミネラル豊富で端正なものまで、スタイルは様々です。土着品種も多く産地ごとに個性がある点も、イタリアワインの特徴の一つではないでしょうか。

今回ご紹介するイエルマンは、北イタリアにあるフリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州の老舗ワイナリー。この州はアルプス山脈の麓、オーストリアとスロヴェニアに国境を接しています。

その位置関係に加え、戦争における領土争いにより何度も他国の支配を受けたという歴史から、様々な国の文化が色濃く残る、異国情緒あふれた雰囲気が特徴です。イエルマン家も1881年にオーストリアより移住し、ワイン造りを生業にしてきたという歴史があります。

そしてこの州の地形に、ワインの美味しさの理由があります。アルプス山脈から吹き降ろす涼しい風と、アドリア海からの暖かい風が入り混じる絶妙な地形は、ブドウにとって最適な環境。しっかりと酸味を保ちながら、ゆっくりとブドウは成熟することができ、イタリアの中でも、高品質な白ワインが名高い州として有名です。この素晴らしい環境の中、イエルマンは様々な白ワインを手掛けています。

イエルマンの魅力

画像2

イエルマンを語る上では欠かせないワインに、シャルドネを使った「ワー・ドリームス」があります。

このワインは、フランスのブルゴーニュ地方で白ワインの最高峰と名高い「モンラッシェ」をイメージして造られたキュヴェ。マンゴーや黄桃など、熟した果物を思わせる厚みのある果実味と、柔らかな酸味が共存した素晴らしいバランスが魅力です。

そして、イエルマンは、土着品種を使ったワインも生産しています。

トカイ・フリウラーノ、ピノ・ビアンコ、マルヴァジア、リボッラ・ジャッラ、ピコリットという、5種類の土着品種をブレンドして作られるワインに「カポ・マルティーノ」があります。

ワイナリーの110周年を記念して造られたキュヴェで、幾層にも重なる芳しいアロマが複雑に絡み合う、フリウリのテロワールを表現した1本となっています。

その他にも、シャルドネとソーヴィニヨン・ブラン、土着品種をブレンドした爽やかな「ヴィンテージ・トゥニーナ」や、華やかな香りと濃密な飲み口が魅力的な「トラミネール・アロマティコ」など、個性溢れる白ワインが数多くあります。

そして、私がこれらイエルマンのワインに共通して感じている魅力に「ダイレクトさ」があります。

「あぁ美味しい!」触れ合ったその瞬間、ワインの様々な「良さ」がダイレクトに感じられ、ハッとさせられます。溢れるワインの香り・味わいが、鼻から、舌から、一気に全身へと伝わってくる、そんな感覚です。

開けたその瞬間から美味しい

画像3

しっかりと熟したブドウから、丁寧に旨味を抽出して造られるそのスタイルは、イエルマンのどのワインにも共通して表現されています。

一口一口が常にフレッシュで飲み飽きることなく、スッと身体の一部になっていく感覚を、皆さんは味わったことがありますか?

一切の雑味の無い、透明感溢れる美味しさは唯一無二そのもの。加えて食事との相性も大変良く、飲む人を選びません。開けたその瞬間から美味しく飲めるそのスタイルは、ご家庭で召し上がるにはぴったりでしょう。

冬になると、暖を取りながらじっくり赤ワインを飲む、そんな方が多いとは思います。しかしこの冬はぜひ、暖かい部屋の中で「イエルマン」をお供に食卓を囲んでみてはいかがでしょうか。

きっと、皆さんのお気に入りのワインが、また一つ増えること間違いなし、です。