カミカグを卒業して。

先週、4/3土曜日の焼肉歓迎・送別会を持って、半年間ほど関わっていたダンボール家具ブランド「カミカグ」を一旦離れることとした。コロナになり、リアルに友達と会う機会や何かプロジェクトを行う機会がめっきり減ったこともあり、自分の中では心からワクワクするプロジェクトであったし、仲間にも恵まれた時間であった。少しだけ活動期間を振り返りながら、学んだことを3つほどまとめてみようと思う。

※「カミカグ」…おしゃれで、サステナブルで、オーダーメイド型のダンボール家具を制作・販売している学生の活動。

https://www.instagram.com/kamikagu/?hl=ja

関わったきっかけ

まず、カミカグニ関わることになったきっかけについて、2020年6月に参加したアントレプレナーシップ道場の中でたまたま同じグループになった人と一緒が考えたアイデアであった。発送はとても面白く、どんなプロダクトができるのかな、周囲の人はどんな反応を示すのだろうかなど、これを進めていくことにすごくワクワクしていた。夏休み中は就活や研究プロジェクトなどやることがたくさんあったため断念したが、10月以降もプロジェクトとして続けていくことを聞き、ぜひ関わりたいと思い参加した。10月から3月までの半年間の日々はとてもエキサイティングだったし、自分の働き方、アウトプットの出し方、動き方をもう一度見つめ直し、自分の現在位置を見定める機会とすることができた。そこで、以下の3点をあげることにした(もちろん、あげるとキリがないくらいたくさん得たことはあった!)

①代表のビジョンの明確さとそこに対する納得度の大切さ

カミカグは、将来的な法人化を目指しながらも活動自体は学生団体、学生プロジェクトレベルの少人数の活動であった。明確な金銭的な報酬が出るわけでもなく、活動の質は参加する学生のコミット、そこに対する意気込みにかかっていた。(位置等、授業開講していたから1.5単位は来た。)このような少人数の活動は、活動内容自体への興味と代表(自分の上司)を慕う気持ちの強さが大きく関係していることを強く実感した。友達と楽しく何か活動するという軽い気持ちでは1ヶ月ほどしか活動は続けられない。毎週のミーティングへの出席、自分のアウトプットの独自性、連絡の頻繁の確認、など学生の忙しい生活の中でコミットを維持し続けるには、「意志」の部分が大きく関わる。それは、今の小さな活動においては、代表の描くビジョンへの共感がほとんどであると実感した。「サステナブルな家具の実現」、「ライフスタイルの変革」、など聞こえのいい言葉を掲げて「ビジョン」を描くことは簡単だが、それをより具体化して製品に落とし込んでいくこと、検証する中で変更せざるを得ないこと、自分がなぜブランドを作り出したいのか(心の声)、これらが次第に活動自体の軸をブラしていき、何を目指して活動しているのか、わからなかくなってしまったという現実があった。決して私が代表を批判しているというわけではなく、何かを立ち上げる時は必ず同じような段階を経験するはずである。ここで言いたいのは、軸を見つけ、定め、それをブラさずにメンバーに伝え続けることがとても難しいこと、そしてそこに共感を持ち続けることも大変であることを改めて実感したということだ。

②「結果」を出すことの難しさ

少人数で、かつやることが多くない立ち上げ時期は、メンバーの活動量、そしてその人の活動のアウトプットの質はいとも簡単に可視化される。結果的に、僕はほとんど目に見える成果を残すことができなかった。いっっぽう、大学一年生のメンバーは、ビジネスコンテスト3つで賞を取り、SNSで多くのフォロワーを獲得し、制作のためのスキルを身につけている。自分は、たった1つだけ応募したビジネスコンテストで余裕をかまして落ち、みづから始めた営業活動も中途半端な形で人に譲ることになり、目に見える成果を短期間で残すことはできなかった。ざっとその要因をあげてみると、「自ら課題を発見して対処しようとする姿勢が足りていない」、「PDCAを回す時間が遅い」、「試行回数が少ない」、「自分が苦手な業務を他人に任せてしまい、自分のスキル向上の機会として役立てていない」などがあげられる。これらを自分の想像以上のスピードで行っていくスタートアップや新規事業に憧れはあるが、自分のスキルはそれらを行うに全く足りていない、または向いていない、ことに気がつくことができた。人の何倍も努力していくしかない。

③とにかく発信し続けると、次第にみんな認知してくれる

以上の2つはネガティブなアウトプットとなってしまったが、最後にポジティブな面をあげたい(もちろん、活動自体はとっての楽しいものだったのだから)。自分が楽しい、面白いという自信を持って発信を続けていると、それを見ていた人は段々と興味を持ってくれるようになり、次第に協力してくれるようになる。初めは何をしているんだといかがわしい目で見られていたが、3-4ヶ月を過ぎたあたりから、インスタを見て面白いという声をもらうことが多くなり、カミカグのインスタをフォローしてくれる人も増えた。色々な人がとにかく腐らずに続けることが大切と言っていたが、これは身を以て実感することができた。「人は他人のことにほとんど興味を持っていないが、無視し続けることもできない」これが自分がカミカグで活動していて感じた面白い結果であった。だから、何かを発信していく時は、自分が心の底から面白いと思うこと、と、いつか来たる臨界点まで待ち続けながら発信を続けること(オンラインだけじゃなくてオフラインでも)は絶対忘れないようにしたい。何よりもダンボールのスツールを友達に紹介する時は、心の底からワクワクしていたし、面白い、すごいと言われた時は本当に嬉しかった。

一旦、カミカグの活動は修士論文を執筆する間は停止するのだが、今後も活動をしっかり追っていきたい、そして何かの形で応援し続けられたら、と思う。


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