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福島県の被災地見学ツアーに参加しました②(伝承館・中間貯蔵施設)

前回、環境省が主催する福島ツアーの参加振り返りをしたため、今回はその続きとして、ツアーの中で訪れた「バイオマスレジン福島」と「楢葉町甘藷貯蔵施設」を紹介したい。どちらも2011年の震災後に福島の地で始まった新な活動であり、震災からの復興だけでなく、福島の地から世界に進出していくような

①バイオマスレジン福島

バイオマスレジン福島は、お米から作るバイオプラスチック製品である「ライスレジン」の生産を行なっている会社である。今回はその会社説明と工場見学に参加した。

バイオマスレジン福島社長の今津さんのお話を聞き、私が興味深いと思ったことは以下の2点だった。

  1. 震災以後、食用に適さない、風評被害のあるお米が課題になっていたが、そのお米を活用して付加価値がついた製品を開発していること。

  2. 食用の米を栽培していないため、新しい農業用テクノロジー等を活用してより効率化した栽培をしていること。また、移住した人々も多いため使用されていない耕作地をたくさん活用できている。

福島の震災後の状況を嘆くのではなく、どのように現状を活用していけるのか、また最先端のテクノロジーを導入して復興よりもさらに先の未来を見据えた経営をされていることが伝わってきた。

以下は工場の中の写真である。


生産設備


ライスレジンの原料の米(1t/袋)

現在は工場をフル稼働しておらず、その理由としてはライスレジンの販売先がまだまだ少ないからだそうだ。プラスチックの原材料価格としては原油よりお米の方が安いが、米を原材料と混合する際のコストが高く、結果的にライスレジンが高価格となってしまっている。

消費者としては、コスト削減の結果、より多くの製品でライスレジンが使用されていくことを楽しみにしたい。

②楢葉町甘藷貯蔵施設

続いて訪れたのは、株式会社福島しろはとファームのさつまいも貯蔵施設である「楢葉町甘藷貯蔵施設」である。ここは日本で最大級のさつまいもの貯蔵施設で、震災後に白ハトグループがさつまいもを福島県の特産品にするべく、自治体などとも連携して建設、稼働している施設である。

福島しろはとファームでも、施設の説明をお聞きし、その後に貯蔵設備を見学させていただいた。自分が特に感動した点は、地域住民を巻き込んだ経営をされていること、また、若い人が多く参画していることだ。

施設紹介の映像をご覧になると非常に多くの若手がさつまいもの栽培、さつまいもを使用した食品の開発、販売に関わっているのがわかり、また会社としても急成長している。若いだけでなく、女性や地域の家族、子供も高齢者も多様な人たちを巻き込んでいることがここまでの勢いが生まれた原因では無いかと感じた。

設備についても、日本最大級の大きさの貯蔵庫や最新の気圧調整機能がついたキュアリングルームなどを導入している。

採れたてのさつまいもの傷をなおすキュアリングルーム
さつまいもの貯蔵庫で一部屋に315tのさつまいもを貯蔵可能

巻き込んでいる若い世代は地域住民だけでなく、見学の際に担当いただいた社員は宮城県から新卒で株式会社福島しろはとファームに昨年入社したそうだ。先進的な農業を実践できる場を探していたところ、知人に紹介されて移住を決めたのだと言う。地域だけでなく、県外からも多くの人を呼び込み、共に福島の未来を作っていこうとする気概をひしひしと感じることができた。

最後に

2回にわたって福島の被災地ツアーを振り返ったが、福島の地では過去に固執するのではなく、未来を向いて進んでいるを一番に感じ取れた。それは決して過去を忘れるということではなく、震災の上に立ってどのように未来に向かって歩んでいくのか、ということだ。一人でも多くの人が実際に被災地に足を運び、自分の目で見て、耳で聞いて、現実を感じていただきたいし、自分もこれからも継続的に足を運んでいきたい。


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