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ひな祭りはなぜ桃の節句なの?神様:オホカムヅミノミコト

もうすぐ3月3日、ひな祭り。桃の節句ですね!

ひな祭りがなぜ桃の節句なのか、ご存知ですか?

その秘密は、オオカムヅミノミコトという神様を知ると、わかってきます!

オホカムヅミノミコト(意富加牟豆美命)

桃から神になったオホカムヅミノミコト

どんな神様なの?

オオカムヅミノミコトは、日本神話に登場する「桃の実」から生まれた神様です。

意富加牟豆美命、と書きます。「大いなる神のミ(霊威)」を意味し、「大神実命」とも表記されます。桃の実が持つ強力な霊力を表しており、特に鬼を退散させる力があるとされています。

鬼を退散させる桃…?どこかで聞いたような…?

そう思ったあなた、正解です!
そう、オオカムヅミは「桃太郎のモデルになった」とされている神様です。

桃から生まれた桃太郎

オオカムヅミはいつ生まれた?

オオカムヅミは、古事記、日本書紀、それから古事記よりさらに以前の書物とされている「ホツマツタエ」にも登場します。

古事記での登場シーン

黄泉の国に行ってしまったイザナミを追いかけたイザナギ。しかしそこには腐敗して醜い姿になったイザナミが…!それを見て、逃げ出してしまうイザナギ。怒ったイザナミは、黄泉醜女(よもつしこめ)にイザナギを追いかけさせます。

イザナギは逃げながら、黄泉平坂に実っていた桃の実を追手に投げつけました。すると、桃の持つ浄化の力で、追手は退散していきました。

桃を投げるイザナギ



助けられたイザナギは、「私を助けてくれたように、地上世界の人々を助けてやってくれ。」と伝え、「オオカムヅミノミコト」という名を授けました。こうして桃は神となったのです。

ホツマツタエでの登場

桃の木の陰に隠れて、桃の実を投げつけました。そこでやっと醜女は退散しました。ブドウは柔らかくて役に立たず、櫛は黄楊櫛が役に立ちました。桃の実は役に立ったので、桃の名をオホカンツミと名付けられました。

http://hotsuma.anyone.jp/mikai/cat/yaku05/page/2/

内容は古事記とほぼ同じですね!

桃に浄化の力があるのはなぜ?

これは元々、中国からの伝来のよう。
中国では、桃を「仙木」と呼び、邪気を払う力があるとされています。
新年に桃湯を飲んで邪気を退けるという風習もあるそうです。

桃湯は、桃の葉を煮出したお茶のこと。日本でも販売されています!

お風呂に入ったりもしていたようですね!

また、桃膠(とうこう)という桃から採れる樹脂は万病に効く仙薬とされていたそうです。

これも漢方薬として購入できます。見た目も綺麗ですね~!

雛祭りとの関係

元々、ひな祭りの起源は「流し雛(ながし雛)」の風習でした。
身代わりとして、人形を川や海に流し、女児に降りかかる災いや穢れを清めようとしていたんですね。

それがいつの間にか、家で雛人形を飾る風習へと変わっていったとされています。


飾るように変化した原因は分かりませんが、人形を川に流すのはかわいそう!と子供がいいだしのでしょうか…?

もしかしたら人形メーカーの策略なのか…?(笑)と思いましたが、調べたところ室町時代には流す風習は薄れ、人形を飾るようになっていたそうです。

子供の頃、ひな人形をリカちゃん人形と遊ばせようとして怒られたなぁ…。

桃太郎とオオカムヅミの関係


そんなわけで、桃に浄化の力があることは、古事記の中でも語られていたし、風習としても人々に馴染んでいたんですね。

それゆえ、「鬼を退治する、桃から生まれた桃太郎」という説話が生まれたようです。

3. 祀られている神社

オオカムヅミノミコトが主祭神な神社非常に少なく、神様名から神社検索するサイトでも、オオカムヅミがそもそもありませんでした…(笑)

しかも、祀られている神社の公式HPもない!
ということで、祀られている神社について書かれている方のブログや県の観光サイトを貼っておきます。

賀茂神社(徳島県阿波市)

桃島神社(兵庫県豊岡市)

桃太郎神社(愛知県犬山市)

表記は「大神実命」となっていて、桃太郎=オオカムヅミとして祀っている


桃の節句には、ひなあられ~♪だけじゃなく、桃の茶を飲んだり、桃の湯に入ってもいいかもしれませんね!

では皆さん、よい桃の節句を!

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