027.大都市へ。
ボリビアから陸路で南下、バスで国境を渡りラキアカというアルゼンチン北部の街で1泊した21歳の私。
このラキアカという街、典型的な地方の田舎街で特徴も何もなかったのですが、私には忘れられない街になっています。
日記には
「今朝は5時半にチェックアウトし、バス停まで歩こうとすると宿の女の子が案内してくれた。」
とにかく質素な街だった記憶がありますが、この女の子の表情や、キオスクのような売店のおじちゃんの顔も、どこか穏やかで会話が弾んだ記憶があります。
何話しているのか理解できないけど、この時期はとにかく楽しかったんです。
ボリビアから標高が下がり、
空気が濃くなり、
気温が上がり、
気圧が高くなり、、アルゼンチンは私にとって熱気を感じる国でした。
ラキアカを出て、次の街へバスで5時間。
昼前に「フフイ」という北部の都市に到着します。
バスターミナルは大きく、リマの喧騒感を思い出しました。
そしてターミナルで目に入った「BUENOS AIRES」の文字。
この瞬間も明確に覚えています。
南米に来て、知らない街ばかりを辿り、それはそれで楽しかった。
しかし1か月以上3,000m以上の場所で過ごし、インカの自然の壮大さを感じつつ、街の賑やかさを無意識に欲していた自分にとって。
南米を代表する都市の1つ、ブエノスアイレスまでもうすぐだと実感したのは、とても嬉しいことでした。
見つけた瞬間にすぐ売り場に行きバスを予約します。
「ついに行ける!これぞ南米の街についに!」
ただ、出発まで10時間。
ひたすら散策と、カフェでの人間観察とエスプレッソ。
時折「ハポーン(ジャパーン)」と声をかけられたり(日常茶飯事)、
道端で座ってみたり。
そしてようやく。
バスの出発時間に。
相変わらずでかい長距離バスに乗り込みます。
ブエノスアイレスまで1500kmらしい。
何時間かかるんでしょうか・・・
つづく。
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