004. 仕事に触れた休学期。
大学2年が終わると同時に、「世界1周をするんだ!」と意気込み、勢いで休学届を提出しました。
しかしながらプランもお金もない状態、休学提出した3月末でアパートも解約し実家に戻ると「ニート状態」になってしまいました。
海外で稼ぎながら旅ができる優秀さやひらめきはなく、お金を半年で貯めて、その後半年で回ろうとまず決めました。
初めて感じる孤独感
半年でとにかく稼げるだけ稼ぎたい。。
色々なツテや情報を集めた結果行きついたのは住み込みバイトでした。いわゆるリゾートバイトです。
専門の派遣バイトに登録して、募集資料を取り寄せました。しかし、
【週休2日・食事&住居付!時給950円~】
のような場所ばかり。
これはもう、次の作戦へ。
そもそも派遣先は全て「リゾート」で、家族で楽しめるお手頃価格のホテルがほとんど。
「世の中には見たこと無いような高級ホテルがあるはず。しかも派遣ということは・・・中間業者に自分の給料を抜かれるのは嫌!」とひねくれた考えに辿り着きました。
そこからは自分で調べたホテルに直接仕事がないか電話していきました。
そして1軒、関東圏の旅館が盛り付けなどの板場補助の住み込みバイトを受けて下さいました。
1日15時間。体力が有り余ってる自分には最高の条件でした。
ただ、「給料条件」しか見てなかった自分が入ったその現場は、芸能界や学生でも知る政界の方が頻繁にいらっしゃる旅館の板場です。
目指すものがないとか、
経験が大切とか、
そんなもの考えてる暇もないぐらい目まぐるしい毎日でした。。
特に最初の1か月、1日何回失敗したでしょうか。その失敗は自分は怒られません。教育係の先輩が目の前で怒鳴られているのは、とてつもなく情けない気持ちになりました。。
学生扱いされない初めての「仕事」は非常に厳しく孤独なものでした。
ようやく成田へ。
何回かこの山奥の現場から逃げ出そうか・・と思いながら続けた住み込みバイトも終盤になると、板場の基本的なマナーも少し身につき、先輩方や女将さん、さらには板長からも「榎本はこの先どうするんだ。料理の道に進むの
か」と日常会話ができるぐらいまで余裕がでてきました。
『いえ、自分は来月から世界を回ります』
第一線の板場でこんな回答をする若人が初めてだったのか、打ち解けることができました。最終日に自分の為に賄いを作ってくださった時は涙してしまいました。
また、住み込みで毎日唯一の楽しみだったのがお風呂でした。終業後の深夜、最高級旅館の誰もいない眺望最高の大浴場に、同世代の同僚と入りお互いの将来を語ったり、外へ出かけたりしたのは素敵な時間でした。
この旅館には、いつか仲間と泊りに行くのが目標の1つです^^
結局半年弱働き、なんとか130万程を貯めることができ、無事出国です。
2009年9月14日のことでした。
休学期の旅館仕事は、振り返ると本当に貴重な経験でした。
綴り始めると記憶がよみがえり、今日も世界1周にはたどり着けませんでした。。
次回は1か国目、タイからです!
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