見出し画像

024.インカの香り。

2010年1月中旬。

ペルーのクスコからさらに登り、4,000m級の山脈に入り、チチカカ湖からボリビアへ入国しました。

(※前回のブログ↓)


この国に入っても、まだまだ標高の高い環境は続きます。
首都のラパスという街は3,600mぐらい。


ちょっとした坂道も息が上がります。

ラパスで滞在していた安宿近くの通り。


この時期は乾季から雨季へ移るタイミングのようでしたが、毎日が曇りか快晴でした。
気温は15~20℃ぐらい、散策には素敵な気候です。


ペルーボリビアといえば、500年前まで「インカ帝国」と呼ばれる大国だったと言われ、所々にまだ名残りを感じます。
インカ文明でなぜか定着したぽんちょの服装。現代のボリビアも、女性のぽんちょ着用率が異常に高いんです。

だいたい帽子+ぽんちょに、カラフルな布カバン。

1月といえば南半球は夏から秋に向かう時期ですが、3,600mのラパスでは皆長袖です。

そのためなのか?この街のごはんも温かいものが多く、夜になると屋台が街を照らしていきました。

屋台のおばちゃん。謎のかき揚げと熱々スープが旨かった


私はこの街で「雨」を待っていました。
理由は次の記事で明らかになりますが、雨が来ないとボリビアに、もっと言うと南米に来た大きな意味の1つがなくなってしまうからです。

結果として3週間。私は雨を待ちました。その間毎日、ぽんちょとカラフルバッグを纏った現地の方と、お互いよくわかってない英語で話したり、飲食店で注文したしないみたいなもめごとをしたりしてたくさん思い出ができました。

さらに日本のほぼ裏側のこの街で、日本料理屋さんも見つけました。

ここのから揚げ定食が最高でした。


日本の漫画もたくさんあり、ブダペスト以来の沈没の街にもなってしまいました。

毎日出歩き色んな方とすれ違うなかで気づいたことが1つ。
女性が身にまとっていたぽんちょやカラフルバッグ、全部布製なんですが。


すべてが柔道着と砂埃の混じったような独特の香りがしていました。
帰国して10年以上たつ今でも、時折同じような香りを感じるとすぐにこの街を思い出します。

通過点のはずのラパス。
気づくと独特のインカの香りとともに、いくつもの思い出が残る街となりました。

そして私はこの旅のハイライトの1つへと向かっていったのでした。


3週間お世話になった宿のオーナーと。日本が大好きみたいで「のれん」作ってたりしてました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?