本屋開業の種⑥2つの学校へ
編集を学ぶ学校へ
「編集未経験、編集の知識もないまま雇ってくれるところなんて、ない。ちゃんと編集を学んで、そこから就職先を探そう」
そう思い、渋谷にある「編集の学校」へ通うことを決める。この時、まだ自分が本屋をやるとは夢にも思っていない。
あくまで「著作権エージェント」への第一歩として、編集の学校へ通うことを決めたにすぎなかった。
期間は半年。10月開講の土曜クラスを申し込んだ。
当時の編集の学校のメンバーは個性的な人達が多く、ライターを目指す人、編集者だけどスキルをつけたい人、コミック誌の編集者を目指す人、など様々だった。
講義が終わるのは土曜日の三時。みな講義が終わるとすぐ隣の金の蔵に集まり、ただただ賑やかに飲んでいた。
肝心なスキルは…というと、突出して何かが伸びた、というわけではなかったが、修了すると求人メールをもらえるようになり、そこから未経験可の求人を選んで、ポツポツと応募することで、まずはライターの道が生まれて行った。
もうひとつの学校へ
当時、まだ就職先が決まらず、ハローワークのお世話になっていたため、同じ時期に職業訓練にも通うことに。
職業訓練を選ぶ時「審査がありますが、あなたが受かるかどうかわかりませんよ」と冷たい口調で言われた
「自分にはこういった目標があり、だからこれを受けたいんだ」と伝えると相手の表情が変わり「じゃあきっと受かるでしょう」と笑顔で対応してくれたことが印象的だった。
選んだのはWebデザインを学ぶ職業訓練。Adobeのイラストレーターやフォトショップなどを学ぶことができた。
PHPやMySQLも学んだけれど、そちらはレベルが高すぎてついていけず、ひとまずフォトショップとイラストレーターを使えるスキルが身についた。
身についた、といっても趣味程度のスキルしかないが、今でも非常に役立っている。
この二つの学校へ通ったことで、ひとまず「ライター」の道が始まった。
とはいえ、すぐにライターで食えるようになるわけではなく、やはり別の道を探す必要があった。
そんななか、たまたま運よく図書館の求人を見つけ、採用されることになる。
ヨーロッパから帰国した翌年から、図書館で働くことが決まった。
今日は、ここまで。