本屋開業の種⑩ 新刊書店として歩む

■ K書房の閉店

「自分がやるしかないのでは?」と思い至ったものの、店舗もなく、子供も小さい。なにより、お金がない。

本屋で働きたいなぁ。でも出産、育児となると厳しいよなぁ。

と思いながら、何も動けずにいた。

そんなとき、K書房の閉店のニュースが届いた。

思いがけず「間に合わなかった」という言葉が、頭に浮かんだ。

「間に合わなかった」ってなんだろう、と自分で驚き、「そうか、私はK書房さんを助けたかったんだ」と気づきました。

「助けたい」っておこがましいけれど、あのときの悔しさを忘れることはなくて、いつか、いつか、「この方法なら本屋が元気になります!」という特効薬を、届けたくて、今までもがいてきたんだ、と。

K書房が閉店した今、自分は何をすべきなんだろう。自分には何が足りなかったんだろう。

…やっぱり、本屋の経験か。本屋が生き残る術を知るために、本屋をやろう。今、やらなくちゃ。


こうして、最初の屋号「シロクマ本舗」をはじめることになる。


ここで、「本屋開業の種」は終了。

次回は「本屋開業の芽」がはじまります。



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