見出し画像

【取材後記】ミルボンさんに、60年貫いてきた信念と24期収益増の裏側を伺いました。

こんにちは!SELECK編集部の榎本(@enomon_s)です。

今週、読者の皆さんと「SELECKゆるのみ」を開催しました!今回はゆるく飲みつつ、それぞれの価値観が分かるwevoxさんのvalues card(オンライン)をしました^^

はじめてのメンバーでもお互いへの理解が深まるし、盛り上がるゲームなので、オンライン飲み会のコンテンツとしておすすめです♪(オフライン用もあるみたいです)

さて、本日ご紹介する新着記事はこちら!

創業60年の専業メーカー「ミルボン」さん。
美容サロン用のヘア化粧品に特化したニッチ領域で、24期に渡り収益を伸ばし続け、トップシェアを築いている企業のお取り組み事例です🙌

記事を読んでいただくと伝わると思うのですが、ミルボンさんは「創業60年の老舗ながらも、ベンチャーのような企業」だなと。

文字通り「顧客に入り込む」戦略から、直近のSNSライブ配信マーケティングまで、様々な事業戦略でシェアを広げていらっしゃいます。

では早速、取材の背景からお伝えさせていただきます!

1. 取材の背景

今回の取材は、インタビュイーの池田さんが書かれていたこちらのnoteを拝見したのがきっかけでした。

中でも「5日間で累計45万人視聴のLive配信プロモーション」が気になり、元々はD2Cの動画プロモーション軸で取材できないかなと考えていました^^

一方、こちらの記事では「独自の戦略で高い収益性を維持している企業」として、賞を受賞されていて💡

最近はD2Cの風潮が強いのですが、事前ヒアリングではD2B2Cのビジネスモデルにこだわっていらっしゃることと、顧客である「美容師ファースト」を貫いた事業戦略で、長らく戦ってこられたことを知りました。
(記事本編では、インタビュイーさんの表現でB2B2Cと記載しています)

そこで、創業〜現在まで「美容室限定というニッチな領域で、時代に合わせてどのように業績を伸ばし、業界シェアNo.1を築いてこられたのか」という事業戦略の軸で取材させていただくことになりました!

2. 事例の中で重要な「キーワード」集

今回の取材後記では、ミルボンさんのお取り組みの中で、特にキーになっていると感じたものを抜き出して、ご紹介します^^

①「モノを売るな、コンセプトを売れ」

これは、創業社長の鴻池さんが掲げられたスローガンです。

元々は商品ばかりを案内するゴリゴリの営業スタイルだったところから、美容室にぐっと入り込み、顧客が最も困っていること(経営計画・販促計画の立案や、教育支援など)をサポートする営業体制に変革されたのですが、そのきっかけになった言葉ですね。

この営業スタイルは「フィールドパーソンシステム」というのですが、入社して半年間は美容技術・経営知識などを習得するための研修に没頭するので、その期間は言ってみれば1円も売上に繋がらないことになります。

でも、「美容室の繁栄」をサポートすると決めて、徹底的に人材に投資し、そのスタンスを数十年に渡り貫いている。(カッコいい…!)

そのスタンスが、顧客への信頼に繋がり、結果的に商品の売上にも繋がっているのだと思います。かなり覚悟のいる仕組みですが、他のどの業界でも、いかに顧客に入り込むかという視点で参考になると感じました^^

② 「あえて、メーカー直販にはしない」

ミルボンさんにとって、美容室や販売代理店は「パートナー」です。自社の売上の最大化以上に、そのパートナーとの繋がりや、パートナーの利益を重視するというのが、どの事業戦略の根底にもあります。

今年、美容室を通じてミルボン商品を通販できるECプラットフォームを開発されたのですが、その際も直販するのではなく、美容室や販売代理店に売上が入る仕組みにされたとのこと。(直販の方がシンプルで売上も上げやすいにも関わらず。)

それについて、インタビュイーの竹渕さんはこんな風にお話しされていました。

メーカーが直販にする場合、間にある化粧品店さんや百貨店さんからすると、「われわれの売り上げを吸い取るのか」っていう話になって、絶対的にそこがトレードオフの関係になってしまうんですよね。

でも、弊社からすると、そこはチャネルという考え方ではなくて、パートナーなんです。

僕らがECプラットフォームをリリースするにあたり研究していたのは、ZOZOTOWNのようなマーケットプレイス型や、BASEとかSTORESといった小ぶりな出店をサポートしているECプラットフォームの会社さんです。

それらの企業が、ITリテラシーがあまり高くないお客様に対して、どのようにサポートしてるのかを徹底的に学ばせていただいて、美容師さんが触りやすい管理画面の仕様などを設計する際に生かしていきました。

(※取材音源から一部抜粋し、編集させていただいております)

詳細は記事本編に記載していますが「チャネルではなく、パートナー」と考えることで、事業戦略の方向性も大きく変わるんだなと感じた部分でした。

③ SNS動画マーケティングでは、「生っぽさや手触り感」を重視

Instagramをメインにマーケティングをしている企業は、あまり多くはないのではないでしょうか。特にライブ配信については事例も限られるので、ミルボンさんの最新のSNSマーケティングが参考になるのではと思います。

今回、ミルボンさんではコロナ禍での新商品のプロモーションのために、Instagramをメインにした5日間のライブ配信を行いました。(取り組みの詳細は記事本編や、冒頭のnoteリンクからご覧ください)

その成果として、各SNSでのライブ同時接続数が最大1.5万人、アーカイブを含めた開催期間中の累計視聴者数は45万人と、非常に多くのユーザーに新商品を認知していただくことに成功したそうです!

この取り組みはインタビュイーの池田さんが主に担当されているのですが、大事にされているのは自分たち(メーカー側の人間)が出るのではなく、ユーザーにとって距離の近い美容師さんを軸に、コンテンツを制作しているということ。

また、広告代理店などを通すのではなく、LINEなどで美容師さんと直接コミュニケーションを取りながら、密に連携して企画を作っているそうなのですが、これは顧客に徹底的に入り込む営業基盤の為せる技だなと✨

インタビューでは、このようにおっしゃっていました。

運営にあたっては、広告代理店などを通じて予算やキャスティングを決めて進める形ではなく、直に美容師さんにオファーをして、近い距離感でコンテンツを制作しています。

その方が格段に早くコンテンツを改善できますし、そういった生っぽさや手触り感のあるコンテンツの方が、ユーザーの反応も良いと感じますね。

どの事業戦略・プロモーションも、「顧客ファースト」を体現されていて、すごく熱い企業魂を感じるというか、素敵だなぁと思わず声に出してしまうような、そんなインタビューでした^^

詳しいお取り組み内容は、ぜひ記事本編でご覧ください🙌

記事はこちら👉5日で45万視聴のインスタライブ!「創業60年専業メーカー」が伸び続ける事業戦略とは

画像1

3. さいごに

実は、私は以前美容室をお客様とする営業の仕事をしていたので、ミルボンさんの存在は一般の方以上に知っていたと思います。

とはいえ、今回伺った「美容師さんファーストを貫く事業戦略」や、そもそも創業60年の老舗メーカーであること、そして皆さんが持っている信念などは知り得ていなかったので、個人的にすごく胸が熱くなる時間でした。

今回の記事は、営業の方、事業戦略を設計する方、マーケティングの方、レガシーからスタートアップの企業まで、色々な方に気付きのある事例じゃないかなと思っています。ぜひ読んでいただけたら嬉しいです^^

インタビュイーの竹渕さん、池田さん、とても貴重なお話をありがとうございました!

では今回はこの辺で。またお会いしましょう〜🌼

====

▼SELECK編集部マガジンでは、引き続き様々なコンテンツを出していきますので、よければフォローお願いいたします🤲

▼SELECK公式SNSもやってますので、ぜひ覗いてみてください!

Twitter   :https://twitter.com/SeleckOfficial
Facebook :https://www.facebook.com/seleck0525/
Instagram:https://www.instagram.com/seleck_official/
LINE        :https://line.me/R/ti/p/%40500jpnog

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?