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"ダブスタ"社会ニッポン

 日本は本当に"法治国家"なのだろうか。そんな疑問を最近抱く。

 推定無罪の原則は働かない。ネット上では、根拠に乏しい「あいつはけしからん輩だ」認定ですぐに炎上する。

 私自身、思い当たる節がある。

 20年以上前、医学部の学士編入学試験受験用のメーリングリストを主催していたころ。文科省に私が大学の秘密情報を漏らしていると「通報」された。

 そんなわけないだろう。たかが学生が、いくら在学しているからと言っても、学内の秘密情報にアクセスできるはずがない。

 けれど、そんな根拠薄弱な話で、私はメーリングリストの管理者を降りざるを得なくなったのだ。

 問題は文科省ではなく大学だ。

 文科省から問い合わせを受けた大学が、調べることもなく私にメーリングリストをやめるようにいってきたのだ。

 大学の「事勿れ主義」に心底呆れた。

 以降、大学の自由に冷ややかな目を向けるようになってしまった。学問の自由、言論の自由を守れといっておきながら、たかが学生の自由も守らない組織のダブルスタンダード。

 このようなダブスタは枚挙にいとまがない。

 それが、研究不正への対応だ。

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