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京大の明日はどっちだ
このところ、京大をめぐるニュースが目立つ印象だ。いずれもちょっとマイナスな印象のあるニュースだ。あくまで私がキャッチした、というだけだが。
京大と言えば、自由な雰囲気の大学で、結構あこがれがある。
何度か書いたが、現役時に後期試験で京大工学部工業化学科を受験し、見事に落ちている。3月14日、高校の卒業式と重なり、卒業式に出ず受験した。落ちるなら卒業式に出ておけばよかったなあ、と思ったりもした。
我々が受験した時代は、例えば京大理学部が東大理1、理2より難易度が高いなど相当な人気で、かつ後期に定員を結構割いていたので、東大落ちが結構受験していたのだ。
東大に入った後、結局大学院を辞めることになった。
そのとき、もし京大にいたら、無理矢理やめさせられることはなかったんじゃないかと思ったものだ。
ただ、ことはそう簡単ではない。
京大出身の研究者の卵が消息を絶つという話が書いてあった…。
— 榎木英介 独立系病理医(学士編入) (@enodon) February 12, 2025
"それこそ30過ぎになって修士号はあるけど、博士号はとれていないみたいな人がバタバタと消息を絶っていきますね"
"大学側もドロップアウトした研究者志望の人が、その後どうなっているかは調べたほうがいい"https://t.co/VIH2sRBZzr
確かに大学院を追い出されることはなかっただろうが、その代わり行方不明者になったかもしれない。
東大生の中で賢い人と思われたければ、「大半の東大生は効率良く単位を集めて、給料の多い企業に就職することしか考えておらず、知的な活動をしていないため、話してても薄っぺらくてつまらない」とか言ってれば良いので、かなり簡単にできてしまう。
— 54 (@2630_d) January 18, 2025
これを京大でやると、就職などせずに三十を回っても百万遍をうろちょろとすることになり、日雇いや飲食バイトで日銭を稼ぎ、時には実家の相続で金が入ったりして生きながらえ、ついには小汚くみすぼらしい様子だが話し始めると異常な知性と見識、切り口を持つ、酒場で出会う不思議な老人ができあがる。 https://t.co/zXX2ocXREx
— 金沢 容 (@kanazawa_you) January 19, 2025
何人ものそういう友人を知っており、もっと言えば学生時代に一番議論をした同級の文学部の友人がそうなので、なんと言って良いのか分からない。異常な知性と見識に加えて、見事な事務処理能力も持ちながら(西郷隆盛のような器はない)、一度も実用に使おうとしなかった。何度も説得したが無駄だった。 https://t.co/4G6DhDJx2S
— 依田高典 (@takanoriida) January 19, 2025
そこらへんはなかなか難しい。東大がきっちりと年限を決めてそこから外れた私をはじいたからこそ、医学部に入りなおし医師となり、なんとか第二の人生を始められたのかなと思う。
しかし、近年の京大が、どうも「ミニ東大」化するような方向に向かっているような感じで、複雑な思いを抱く。
部外者からは京大って自由でハチャメチャな学生を許す寛容な空間というイメージで、大学院で行方不明になるとか、職業不詳の怪しい人間になる人がいるというのすら京大らしさみたいに感じていましたが、だんだん息苦しくなっている感じがします。ミニ東大になってはいかん。https://t.co/nmvJ8fdEik
— 榎木英介 独立系病理医(学士編入) (@enodon) February 14, 2025
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