ポーアイの今とこれから
今から40年くらい前、私たちの目の前にファミコンが現れた。
それまではゲームウォッチやテニスなどの初歩的なテレビゲームなどをやるくらいだった私たち小中学生にとって、あれは衝撃的だった。
我が家がファミコンを購入したのが小学校6年生の時で、3年生でファミコンに出会った弟ほどはハマらなかったのだが、それでも多少は楽しんだ。
一番楽しんだのはゼビウス。ロードランナーやドルアーガーの城、ベースボールやファミリースタジアム、スーパーマリオブラザーズ、ドラゴンクエストもちょっとはやった。
初期の名作に、「ポートピア連続殺人事件」があった。
まあ割とすぐ解ける謎ではあったが、この手のゲームの走りという感じで、その後の「さんまの名探偵」などにも影響を与えていたと思う。
ポートピアという言葉を意識したのはこれが最初かもしれない。
そう、1981年に開催された「ポートピア81」だ。
私は当時小学4年生。横浜に住んでおり、この博覧会を見に行ってはいない。
それでもニュースで見たりしており、その存在を知ってはいた。そのポートピアがゲームに登場したのだ。
ポートピアが開催されたポートアイランド。初上陸は神戸移住後の2000年。確か日本分子生物学会で行ったような気がする。もしかして科学館に行ったのが最初だったか。もう忘れてしまった。
その後は数えきれないくらいポートアイランド、いわゆるポーアイに上陸している。
学会で、仕事で、講義で、レジャーで。
しかし、次第に老朽化し、廃れていくポーアイに、一抹の寂しさを感じるようになった。
そう、確かに大学があり、IKEAがあり、病院がある。理化学研究所などがある医療産業都市でもあり、決して廃れているわけではない。
ただ、人は来るのだが、昼間に歩いても人に会わない。会っても高齢者ばかりだ。学校や職場に人がいるので当たり前ではあるが、閑散としており、ちょっと怖い感じもする。どこかで喫茶でも、と思っても、ホテルなどを除くと実に限られている。
こういうところってウルトラマンが戦うよな、と思ったりもするが、実際、ポートアイランドを舞台とするウルトラマン映画があったりもする。
ポートピア81から43年。街は建物、住人とともに老いている。
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