サムエル記第一 16章の謎(1)

今読んでるサムエル記第一の16章は、難しい問題を含んでいる。
AがBを使ってCに対してD(アクション)をした(式1)、という内容と、
Aは、BがCに対してDをすることを許した(式2)、という内容は、
ヘブル語では同一になってしまうらしい。

つまり、翻訳者がAをどう評価しているかによって、日本語文がどちらかに固定されてしまうということである。
問題の箇所は14節の後半。

[サムエル記 第一 16:14]

 さて、主の霊はサウルを離れ去り、主からの、わざわいの霊が彼をおびえさせた。

聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会 許諾番号4-2-3号

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上記の式に当てはめると、
A=主
B=わざわいの霊
C=彼(サウル)
D=おびえさせた(アクション)

14節は2つの可能性がある。
式1)主はわざわいの霊を使ってサウルをおびえさせた。
式2)主は、わざわいの霊がサウルをおびえさせることを許した。

このどちらかを「翻訳者が」選択するということである。
本日はここまで、また続きは後日書きます。

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