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当たって砕けた欠片を拾う

 最近とても一生懸命生きている。

 気づけば挫折寸前のとこまで来たところで、ふと、そういうことじゃないかと思い始めた。

 当たって砕けた欠片がないと、次のヒントは見つからない。そういうことなのでは。当たって砕ける勇気を持ち続けられるそのモチベーションがあれば、とりあえずはオッケーなのでは。

 一回で何もかも正解を出せる人生なら、それはそれで超羨ましい。だって早く次の段階に行けるから。でも生まれてきたこの頭で過ごしてきた時間のすべて、経験してきたすべてを尽くして出した結果がダメだったなら、仕方ない。現時点での自分の敗北を認めるしかない。

 このときの「敗北」は相対的なものではないと望ましいよね。陳腐化してしまった数々のセリフや名言の旨味は、敗北なくして味わえないのかもね。今はどんな陳腐化したように思える言葉でも、すべてジュワリと沁みこんでくる。その時間を経た後でないと、次の機会に生かせる欠片を拾えない。

 そういう時間が大事なんだ。そうなんだ。そういう時間の中で、自分の内側から溢れてくるものをちゃんと掴まなくてはいけない。内側から溢れてきた小さな欠片たちは、敗北しないと見えない。もしかして何度でも敗北した方が得られるものが多いのでは。

 なんとなくうまくいきすぎる人生より、敗北して内省を繰り返す人生。私はその人生を望みたい。必要なのは、細々とした、でも決して途切れないモチベーションかもねぇ。それがあればいつだって自分に敗北してあげる。

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