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競争激化する人材市場で生き残るために、企業はどのような採用戦略をとるべきか?

採用成功には6つのSTEPがあります。

STEP1 人材要件をはっきりさせる
STEP2 採用コンセプトを策定する
STEP3 コンセプトに基づいて、徹底的にアイデアを出す
STEP4 アイデアを取捨選択し、整理する(採用戦略の策定)
STEP5 面接プロセスの改善
STEP6 入社後の体制を整える

前回、STEP2 採用コンセプトを策定するについて書いてみました。

本来であれば、STEP通りに進むのであれば、「STEP3 コンセプトに基づいて、徹底的にアイデアを出す」なのですが、各企業ごとに採用コンセプトが異なるので、ここでは省略させていただき、今回は、「STEP4 アイデアを取捨選択し、整理する(採用戦略の策定)」、特に採用戦略の策定について詳しく書いてみたいと思います。

中小企業の社長は、権限委譲しているようで、採用戦略づくりをサボっているだけ

当然、重要なので、採用戦略を作るわけです。
企業の経営会議、特に中小企業の経営会議に参加させていただくと、経営戦略や営業戦略について激論を交わしている場面に出くわします。

しかし、人材採用に対して、採用戦略について激論が交わされている…とは、残念ながらなりません。

大企業のように人事部門があり、採用専任の社員がいるところですと、採用に関わる役員と担当者、採用チームが激論を交わしていることはあります。
しかし、中小企業の場合、採用担当者は専任ではなく、総務や経理の方が兼任していることが多く、さらに社長より、「採用は任せた!」などと言われています。

これ、社長は社員に対して権限委譲をしている、能力があるから任せた、というような、簡単に言えば「やりがい搾取」をしているだけで、社長が仕事をサボっているとしか言いようがありません。
逆に、中小企業であっても、人材採用が成功しているところは、必ず社長が関わっています。

一つ、実例を挙げます。
ある企業で採用活動を始め、当初は社長が中心となって採用活動を行なっていました。社員の成長を促すために、社長メインの採用活動から社員メインの採用活動へ移行していきます。とは言え、社長が完全に離れたわけではありませんでした。この段階までは、採用は成功していました。
しかし…、社長が、「もう社員だけでできるだろう」と完全に離れたら、まったく採用はうまくいかなくなりました。
社員の能力が低かったわけではありません。いろいろな工夫をし、頑張っていました。しかし、うまくいかないのです。

理由は、採用戦略のズレを社員では修正できないのが原因です。

※ここで言う、採用成功とは、再現性があり、採用活動を行なえば確実に人材獲得ができることを指します。

採用戦略の重要性とは何か?企業が成功するためには必要不可欠な理由

そもそも、採用戦略は、なぜ必要なのでしょうか?

適切な人材を見つけるため

採用戦略は、求める人材像を明確にし、その人材を探すためのプロセスや方法を決定するために作られます。採用戦略によって、適切な人材をより効率的に見つけることができます。

組織文化を維持するため

採用戦略は、組織の文化や価値観を考慮した人材選考を行うために作られます。組織文化と一致しない人材を採用してしまうと、組織内の不協和音やトラブルを引き起こすことがあります。

長期的な成長のため

採用戦略は、長期的な成長を考えた人材戦略の一部として作られます。採用する人材が、将来的に組織の成長に貢献できるような人材であることが重要です。

コスト削減のため

採用戦略は、採用プロセスの効率化や採用にかかるコスト削減を目的として作られることもあります。採用にかかる時間やコストを削減することで、より効率的に採用プロセスを進めることができます。

採用戦略の策定に必要な要素とは?成功するためのポイントを解説

必要性はなんとなくわかっている。
じゃあ、どう作るのさ!
一般的な作成手順を書きます。
基本的には、すでに書いている、人材要件を策定する、採用コンセプトができているというのがベースです。
そこができていなければ、採用戦略は作れません。

1.採用プロセスを設計する

採用プロセスを設計することで、求める人材像に合わせた採用方法を決定できます。例えば、履歴書の書類選考から始めるか、面接による選考を行なうかなどを決定します。また、採用プロセスに必要な時間や手順、役割分担を設定しましょう。

2.採用広報戦略を策定する

求人広告や採用情報の公開など、採用広報戦略を策定することで、求める人材にアピールすることができます。また、採用するポジションや業種に応じた媒体選定やプロモーション活動も重要です。
また、広告媒体も、人材要件や採用コンセプトによって決めるべきです。
なぜなら、広告媒体も、すべて同じなわけではなく、特徴や強化している点があるはずです。
例えば、理系に強いとか専門性に強いとか、あるいは営業に強い、メーカーに強い、女性に強い、などなど。

3.採用チームの構築

採用担当者に任せている企業がたくさんいます。
採用は一人でできるものではありません。
採用チームを構築し、採用プロセスの実施や人材選考を行う担当者を決定します。また、採用チームの役割分担や、採用プロセスの進捗管理や改善についてのコミュニケーションを確立しましょう。

4.フィードバックと改善

採用プロセスを実施した後に、フィードバックを受け取り、改善点を洗い出しましょう。また、採用に関わる人々の意見を集約し、今後の採用戦略に反映させることも重要です。

なんだか、重要なことばかりでうんざりするかもしれませんが、それほどまでに人材採用は簡単ではないということです。
逆に、人材要件の策定、採用コンセプトの策定、採用戦略づくりができていれば、後々、楽になっていきます。

#小さなブルーオーシャン #採用成功

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