![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/51525041/rectangle_large_type_2_b70a8a7d9da32f117aca51a20cfb746c.jpg?width=1200)
血管を鍛える(なぜサウナは鬱病に効いたか?)
血管を鍛える
鬱病を患い、西国巡礼や四国巡礼で、鬱病が回復してきた2月下旬に、私は、尊敬する歯科医師の先生とお会いする機会がありました。
その先生が言うには、
①鬱病は、最近の研究では、ウイルス感染症という面もある。
②ウイルス感染症であるので、免疫力をあげる為には、血の巡りを良くして、基礎体温をあげることが効果的。
③血の巡りを良くするためには、サウナに入って、水風呂に入り、体をリラックスさせて血管を鍛えることが効果的。
即ち、サウナに入って体温をあげると同時に血管を緩めて拡張させる。そのあとすぐに、冷水に入って、拡張させた血管を収縮させる。そして暫く、外気に触れて、頭の中を空っぽにする。そうすることで、弛緩させた脳の血管を収縮させ、再び弛緩させることでポンプの作用のように血液が流れるようです。
これを三回くらい繰り返す。
毎週数回行うことで、脳の血管が鍛えられ、基礎体温も上がり、免疫力が向上することで、鬱病も改善するのではないか? とのことでした。
確かに、鬱病のときは、常に四肢が冷たく、体温も低かったような気がします。
サウナの入りかたは、YouTubeで調べればいくらでもあがっている、ということで、私は、オリラジ藤森さんのYouTubeを参考にしました。
詳しくは、藤森チャンネルを観ていただきたいのですが、藤森さんのいう『ととのう(整う)』というのは、弛緩させた脳の血管を収縮させ、再び緩めることで脳の血流が良くなった状態をいうのではないでしょうか。
特に、私は、四国巡礼の際に、1日の終わりに日帰り温泉に寄って、この方法によってサウナに入っておりました。
ですので、四国巡礼は、ただ寺院を廻るだけでなく、日帰り温泉で『ととのわせる(整わせる)』旅でもありました。
そして、四国巡礼の結願を迎えたときには、鬱病はほぼ完治していたと思います。
ですので、鬱病で苦しまれている方には、サウナは効果的であるというのが、私の実感です。
ただし、問題もあります。日帰り温泉施設のサウナは狭いので、鬱病が酷いときは、この狭いスペースに耐えられたであろうか…という不安があります(私がサウナに入ったのは、最も酷いときを10とすると、5くらいのときでした)。
鬱病が酷いときは、あのような狭いスペースで人混みのなかでは、パニクってしまったかもしれません。
ですので、鬱病が酷いときは、なるべく広いサウナで(スーパー銭湯など)、かつ空いている時間帯を狙ってください。若しくは、鍼治療を受けた翌日など(症状が改善している時)にサウナに入ってみてください。
HHV-6型ヘルペスウイルスと鬱病
このサウナ療法とも言える方法は、尊敬する先生からのアドバイスでしたので、その真偽につき疑問に思うことなく、実施しておりました。
そこで、鬱病から完治した今、そもそも鬱病がウイルスによるものなのかについて調べてみました。
ざっと調べてみましたが、おそらく東京慈恵医大ウイルス学講座の近藤一博教授の研究がもとになっているのだと思います。
https://www.japanprize.jp/seminar_resume_191_kondo.html
近藤教授によると、鬱病の原因に、HHV-6型のヘルペスウイルスがあげられます。
HHV-6型のヘルペスウイルスは、赤ちゃんの頃に多くの人が突発性発疹という40℃近い高熱と発疹を伴う感染症を患うのですが、この突発性発疹の原因となるウイルスです。
突発性発疹が治っても、このHHV-6型のヘルペスウイルスは体内に潜伏し続けます。
そして、HHV-6型のヘルペスウイルスは一度感染すると潜伏し続け、成人になっても、疲れたときに活性化します。
特に、HHV-6ヘルペスウイルスが脳に感染すると、ウイルスが持つ「SITH-1」という遺伝子が強く働いてタンパク質が生成される。
マウスの脳でこの遺伝子(SITH-1)を働かせたところ、鬱病によく似た症状がマウスに見られた。
人においても、鬱病の患者84人と健康な人82人の血液でこのタンパクが存在しているかどうかを調べるために、「抗体」を調べたところ、健康な人では24.4%しかSITH-1は働いていなかったのに対し、鬱病の患者では79.8%でSITH-1が強く働いていた。
こうして、突発性発疹の原因になるHHV-6型のヘルペスウィルスは鬱病と過労を繋げるものであることが明らかにされました。
つまり、近藤教授の研究を踏まえると、次のように言うことができるのではないでしょうか?
6型ヘルペスウイルスにより、赤ちゃんのときに突発性発疹を患うと、大人になって慢性的な疲労により免疫力が低下した時に、鬱病を発症する(可能性がある)。
すなわち、多くの人にとって鬱病は起こりうる疾患といえるのではないでしょうか?
そして、鬱病を完治した私も、慢性的な疲労時や免疫力が低下した時には、再び鬱病を発症してしまう危険がある…。
恐ろしいことを知ってしまいました…。
ですから、鬱病の予防のためにも、サウナ療法により血管を鍛え、鍼治療により気の巡りを良くしておくことが必要なのかもしれません。
(つづく)
閻魔堂