~延命治療・安楽死・自殺~
タイトルからネガティブなイメージを持たれると思います。
しかしながら人は誰しもが、必ず死んでしまいます。
介護という仕事はターミナルケア、看取りに立ち会うことが多い職種です。
ターミナルケア、看取りを複数回経験し自分なりに感じること、思う事があります。
少し長くなると思いますが、皆さんも考えながらお付き合いして戴ければ幸いです。
●延命治療
まずはウィキペディアで調べた所、この様に説明されております。
延命治療(えんめいちりょう、Life-support treatment)とは、疾病の根治ではなく延命を目的とした治療のことである。対症療法の1つ。 生命予後不良で根治が見込めない患者に対し、人工呼吸や輸血、輸液などによって延命を図ることを目的とする。医療技術の発達により、意思疎通が不可能な状態で生命だけを維持することが可能になったが、クオリティ・オブ・ライフや尊厳死の観点からそういった治療を見直す議論が起こっている。
口から食べれなくなった人は鼻腔から胃まで届くチューブを入れて、チューブから栄養剤を入れ生命を保つ延命方法が多いのではないかと思います。輸液という事ですね。
延命治療を受ける方の状態でも様々なケースが考えられるので一概には言えませんが、私が今回の記事でお伝えしたいことは「その人が延命を望んでいるか」ということです。
中には意思疎通が難しい方もいます。瞬きで意思表示される方。視線の方向、僅かな表情の違いから意思を確認できる方。全く意思が分からない方。
暖かいタオルで顔を拭いた時や手足をお湯で洗う時に表情が変わり「今この人は気持ちがいいんだ。」と変化が分かる時もあります。
しかし細かい意思が分からないのです。
例えば、背中がかゆい。もっと強く拭いてくれれば気持ちいのに。お湯がもう少し熱いほうがいい。色々たくさんの思いを抱え延命されているはず。
言葉で意思表示できるのであれば何も問題はありません。文字盤の活用は時間はかかりますが、細かく意思を理解することが出来ます。
意思表示が出来ないまま延命治療を受けるというのは、人によってはとても苦しく辛いものではないのかと思います。
●自分が延命治療が必要な状態になったらどうするのか。
今の私がもし延命治療が必要な状態になったら、その病気が現代の医学で治せないのであれば延命しないでほしい。
現実的にお金もかかることですし、何年続ければよいか分からない不安を抱えたまま妻や子供に経済的な負担、介護負担をかけたくないのが本音です。
ただ子供の成長を見たいという気持ちも正直あります。なので経済的に負担がなく、介護負担で家族を制限しないのであれば延命治療をしてほしいとも思います。
逆の立場でもし家族の誰かが延命治療が必要な状態になれば、もちろん延命治療をしてほしいと思います。
優柔不断じゃねーか!と思われるかもしれませんが、そのぐらい難しい話だと思います。
なので私たちに出来ることは、「もしも延命治療が必要な状態に自分がなったらどうするのか」を家族やパートナーと話し合うことが大切だと思います。
病気や事故で急に意思表示が取れなくなる可能性も大いにあります。
話し合った結果、延命治療を拒否する事も出来ます。
延命治療で検索すると書式も出てきますので、1度ご家族と話し合いをする事をお勧め致します。
そのほかにも運転免許証の裏に臓器提供の意思表示を記入する欄もありますので、この機会に話し合いをして頂ければ多くの命が貴方の意思表示により救われるかもしれません。
臓器提供についても人それぞれの価値観があり、臓器提供賛成の人が優れているという話ではなく、臓器提供したくない人はしたくないで問題ないと思います。大事なのは意思表示しているかだと思います。
私はすべての臓器を提供するで意思表示しています。その理由はもし私の体、魂が亡くなったとしても臓器が誰かのために一緒に生きているのであれば、それも生きている事になるのではないかと思い意思表示させて頂いています。
漫画ワンピースでのDrヒルルクの名言「人はいつ死ぬと思う?・・・人に忘れられた時さ」
とても心に刺さる名言です。
●安楽死
現在の日本では認められていないそうです。
海外では認められている国もあり、その際には専門医の受診やカウンセリングが必要との事。
安楽死にも様々な問題もあると思います。邪な考えを持つ人が悪用しないか。などなど
なぜ安楽死を記事にしているのかは、私の介護経験からです。
ガン末期の利用者のケアをした時。
ガンなどの病気で余命宣告されてから緩やかに進行されていく方もいれば、急に容態が悪くなる方もいらっしゃいます。
病院から処方される強い痛み止め(麻薬)を使用しても苦しんでいる方もいらっしゃいました。
「こんなに苦しいなら死んだ方が良い。」「早く楽になりたい。」そんな言葉を発する方もいます。
私は経験した事がないので、その苦しみは計り知れませんが、苦しんでる姿を見るのは他人が見ても辛く、苦しいものです。
辛く苦しい闘病生活を送られる方もいるのが事実です。
医師、看護師は疼痛ケアと言って出来る限り痛みを伴わないように医療的処置をして下さいます。
私たち介護士も出来る限り安楽に過ごしていただけるように援助していますが、やはり限界はあると感じます。
その中で介護士が出来ることは少ないかもしれません。不安な気持ちを傾聴したり、少しでも安心して頂けるように手を握り人の暖かさを感じてもらったり。
苦しんでいる人は安楽死するべきだ。など乱暴なことを言いたい訳ではありません。「当事者はどのように痛み苦しみ、死と向き合い、その結果が安楽死という選択方法があってもよいのではないか。」と思うのです。
ここでも自分がガン末期で痛みや苦しみと闘っている状態だったらどうするのかを考えます。
自分は痛みに対して人一倍敏感だと思います。採血の注射ですら痛くて嫌です。助かる見込みがなく、苦しい思いをするのなら自身で安楽死をする日を決めれれば、それに向けてやらなければいけない事、生きる目標も少しは生まれるではないかとも考えます。安楽死にもメリットもあると思うんですね。
例えばタイトルにあげた自殺について。
死にたいなら苦しまず死にたいと思います。多くの人は安楽死が可能であれば安楽死を選択すると思います。そこで専門医に診察、カウンセリングを受けることにより、自殺しなくても済むかもしれません。
今回タイトルにした内容は私ごとき一般の介護士が記事にすることはおこがましいことなのかもしれません。有識者の意見の方がよっぽど役に立つと思います。
しかし私なりに経験した記事を見てくださった方が大切な家族、パートナーとタイトルの話題を話ししてくれれば幸いだと思っています。
それがきっと人生の辛い時の支えになってくれるのではないかと考えています。
●自殺
日本での自殺者数は年間約2万人だそうです。
2019年は2万人を下回ったそうですが、2万人を下回ったのは1978年統計依頼初めてだそうです。
その人が抱えている悩み、コンプレックス、病気、金銭的な問題や社会問題、政治的な問題、背景は様々な要因が考えられると思いますが、私ごときには根拠、明確な解決策は導き出せません。
私の仲の良い友人も自殺しました。
私自身は死んだら何処に行くんだろう。どうなるんだろう。と考えたことはありますが死にたいと思ったことは1度もありません。
なのでこの自殺に関して話をする権利もないのかもしれません。
ただ2万人ってすごく多くてビックリしました。
1人でも自殺を思いとどまってくれる方がいればよいと思います。
もし自殺したいと思ったらどうすれば良いか。私なりに考えました。
死ぬ前に行ってみたい所、やってみたい事を借金してでもやってみれば良い!!
背水の陣!どうせ死ぬなら!
1回ハワイに行ってみてから死ぬわ!1回カリフォルニアのディズニーランド行ってみてから死ぬわ!なんでもいいと思います。
あなたがもし自殺しようと決めているのなら、死ぬ前に1回行ってみたい所、やってみたいことを叶えてからでも良いのではないでしょうか? (勿論人に危害、迷惑をかけない範囲で)
その行ってみたい所、やってみたい事を叶えた後に、どうするのか決断しても良いと思います。せっかくなら。
楽しかったー。やっぱり死なない。ってなってくれたら滅茶苦茶うれしいです。
今回は延命治療・安楽死・自殺と重いタイトルで記事を書かせていただきました。もしかしたら嫌な思いをした方もいると思います。ごめんなさい。
ただ私がこの記事で言いたかった事は
「大切な人ともしもの時の話をして。1時間でいい。」
「どうせ死ぬと決めているのなら悔いのないようにやり残したことをやってからにしてみて。」
という事です。
生意気にも解決のできないタイトルを付けてしまい申し訳ないと思いますが、少しでも誰かのために成ることを祈っております。
最後まで記事を読んでくれてありがとうございます。