【小説】青い瞳と飛行機雲【中編】
それから3年ほどして高校生になったリズは、あれ以来ボーイフレンドを作ることなく単調な日々を送っていた。
適度に勉強し、友達とたわいのない話で笑い合う。
成績も悪くはなく、家族に問題もない。
そんなおだやかな毎日は、何かが不足しているわけでもなく、かといって、満ち足りたというには平凡すぎた。
唯一心の中に暗い影を落としているのはロバートのことだったが、それも心のずっと奥にしまい込んで思い出さないようにしていた。
その日は暑くもなく、寒くもないおだやかな日だった。
いつもなら友