「ファイナンス思考」を圧倒的に試行せよ #熱狂書評
皆さん、こんばんは。
朝倉祐介氏の著書「ファイナンス思考」について #熱狂書評 してまいります。
朝倉祐介氏 は、2013年にmixi(ミクシィ)の代表取締役に就任されました。
減収減益が続いていた同社をわずか1年でV字回復させた立役者です。
ミクシィ時代の奮闘劇は、下記にくわしく書かれています。
V字回復を為すには相当のご苦労があったことでしょう。
ミクシィというブランドは日本のインターネットユーザーであれば誰でも知っていましたよね。
零細スタートアップの経営者からすれば喉から手が出るほどほしいようなアセットがあるにもかかわらず、それがまったく活かされていない。
「なにをぼやっとしとるねん。眠たいこと言うとんちゃうぞ」というのが、当時率直に感じたことです。
「ファイナンス思考」「PL脳」とは
「ファイナンス思考」が生まれた経緯は
・日本からアマゾンのように大きくスケール(成長)する企業が輩出されないのはなぜか
・なぜバブル崩壊以降、先進的な技術や優秀で勤勉な人材を抱えているはずの日本企業が、総じて停滞してしまっているのか
・どうすれば、日本から真に社会的インパクトを発揮する企業や新産業を創出することができるのか
という問題意識です。
また本書では「ファイナンス思考」の対立軸として「PL脳」という造語が出てきます。
「PL脳」とは目先の売上や利益を最大化することを目的視する、短絡的な思考態度のことです。
高度経済成長期のような直線的に発展していく”予測可能な”社会に置いて有効であったPL脳ですが、生活に必要なものはすべて手に入ってしまった成熟社会、IT技術の発展期に大きな投資ができない日本社会など、21世紀型の経済環境においては正しい舵取りはできないと看破されています。
新たな環境に適応するために「ファイナンス思考」が必要になってくるのです。
個人にとって武器となる「ファイナンス思考」
日本企業が「ファイナンス思考」に基づいて機能するためには、そこで働く人々の理解が不可欠。
将来の見通しが困難な環境において、「ファイナンス思考」は答えのない時代を生き抜く武器になるでしょう。
「ファイナンス思考」は一見むずかしく聞こえます。とはいえ本書を読む方の大半は経営者ではなく一般的なサラリーマンや学生・主婦の方だと思います。
「ファイナンス思考」はそういった個人にも当てはまるところがあります。
あなたの資産、負債、売上、費用はそれぞれ何なのか、を考えてみます。
個人の資産といえば、貯金・株式・持ち家・パソコン・スマホなどです。
負債は、住宅ローン・奨学金あたりでしょうか。
売上は、給与・アルバイト代です。
費用は、家賃・食費・被服費・水道光熱費・インターネットやスマホの利用料ですね。
「PL脳」を患ったままにお金を扱っていると、月並みの言い方になりますが「お金に苦労」してしまいます。
最大の資産である「時間」を無駄遣いしてしまい、大した売上(給与)につなげられずに天寿を全うすることになります。
もちろんお金が全てではありませんが、お金で解決できることは山のようにあります。瑣末な物事に心をうばわれるよりも、楽しいことに気を配った方がいいでしょう?
目先の損益計算書(PL)の数値の改善に汲々としすぎるあまり、大きな構想を描きリスクをとって投資するという積極的な姿勢を欠き、結果として成長に向けた道筋を描くことができていない
言い換えるなら「生活に困りたくないから嫌いな仕事で給料を稼ぐ」ということ。
「ライスワーク」とも言われますね。
定年退職するまで、好きでもない楽しくもない仕事を続ける。
いざ定年を迎えると「何をして生活すればいいかわからない」と途方にくれている方も大勢いらっしゃいます。
反面、好きなことを突き詰めて仕事にしてしまう方も大勢いらっしゃいます。
今や誰もが発信できる時代です。現金を稼ぐことは企業に所属せずとも可能になってきています。
「時間を忘れて没頭する」「人に感謝される」「コミュニティに貢献する」「結果的に信頼が集まりキャッシュが手に入る」
ライフワークと言われていますね。
あなたは前者後者どちらで働きたいですか?
圧倒的に「ファイナンス思考」を試行せよ
ファイナンス思考とは取りも直さず「態度」や「思想」の問題であり、究極的には「志」の問題である。
昭和の残滓ともいうべきこの成功体験に固執するPL脳に引導を渡し、未来を切り拓くのは自分たちであるという気概をもつ一人ひとりが、個々に奮起する必要があるのではないでしょうか。
ファイナンス思考を身につけて日本を再興する試みに、皆さんも加わってみませんか?
「PL脳」を脱して「ファイナンス思考」を身につけるためには圧倒的な試行が必要です。
目先の利益にまどわされず、コツコツと圧倒的な量をこなし、自身のファイナンスを見つめなおしてください。
あなたに甘美なライフワークを。
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