5/30 友達と行く風俗面接
今住んでる土地に嫁いで、周りには誰一人として知り合いがいませんでした。
まだ子供が産まれたばかりの時、何も育児の知識がなく、すぐに相談できる相手もいなくて、
毎日毎日、本と睨めっこして、独り言。ノイローゼ気味でした。
それも私は独りで乗り越えました。知り合いがいないなら作ればいい、
子供の為には作るべきだと思いました。
基本的には一人が好きです。
子供の頃から独り遊びが得意で家にいるのにも気付かれないようなおとなしい子供でした。
しかし、子供には友達が必要。
そう思って近所の行事には率先して参加し、育児サークルにも参加した。
ものすごく苦痛で多くの人の当たり前の常識的な行動に合わせるのが苦痛でした。
(苦痛だけど、常識は理解してるので同じ振る舞いはできます)
近所に市の運営する施設があり、朝から夕方まで遊ばせてる事が多かった。
その頃知り合った数人の親子、付き合いは長くなった。
後々、子供が大きくなって、親だけで飲みに行く事になったりしたんだけど、
その遊びも破天荒だったので、その話はまたの機会にして・・・
その時に歩いて遊びに行けるお家が多かったので、毎日のように
「今日は〇〇ちゃん家、明日は◯×ちゃん家」と言ったように遊ばせるのが楽になったし、
相談事も気楽話せるようになった。
そんな時、子供は同い年ではないけど、大人しくて弱々しいMちゃんと遊ぶ約束をして、
そのお家にお呼ばれされた。
その時すでに子供は幼稚園生だったので、幼稚園に行ってる間におしゃべりしようと言う話。
Mちゃんの子供はまだ1歳ほどだったので、一緒におしゃべりしてても苦ではなかった。
Mちゃんのお家に行って、衝撃だったのが、
私が過去イチ見た中で最強に汚いお部屋、
独身時代に付き合った一人暮らしの彼氏の家より汚かった。
1L D Kのアパートで、無駄な家具は何もないのに、汚かった。
ザッと見た感じ、キッチンのシンクには放置されて洗ってない食器。
ゴミはゴミ袋に入ったまま、床もベトベト、真っ黒・・・あわわわ・・・
お喋りしてる途中どうしても我慢できなくてトイレを借りたんだけど、
便器から床から真っ黒・・・でゴミだらけだった。
なんかショックだった。
大人しくて風変わりな子だけど・・・こんなお家に住んでいられるって・・・
旦那さんは長距離トラックの運転手さんでほぼ独りで子育てして、
常に寂しそうなのは知ってたし、私も気持ちはわかるから(うちは毎日いるのにワンオペだったからねぇ~)力になりたいけど、「掃除しなよ」とは言えなかった。
とにかく何もやる気になれない感じなのはわかった。
「かったるい」みたいな事をすぐ言ってた。
とりあえず、その日はちょっとそのお部屋の状況にメンタルやられて早々に帰らせてもらった。
喋ってても「早く帰りたいよぉう(T_T)」しか頭になかった。
私も相当なズボラだけど、あそこまでじゃないなぁ~~と帰り道思ったもんだ。
そんなMちゃんの事をなかなか見捨てる事ができず、
長い付き合いになったんだけど、彼女の人生も波瀾万丈で、ほんとに苦労してた。
まず、旦那さんが他所に女作ったんで、離婚する事になったとか・・・
「だろうな・・・」とか思っちゃった事はさておいて、
独りで子供の為に働かなきゃいけないって話で相談されたのが、
「風俗の面接に行こうと思ってるんだけど、ついてきてほしい」って話だった。
その時はまだ風俗で働くなんてとんでもない!って思ってた時だったので、
「ヤダヤダ!」って言ったんだけど、着いて来てくれるだけでいいからってな具合でトントン拍子に風俗のデリヘルのお店に面接の予約をする。
今でも鮮明に覚えてる。
少し離れた街にMちゃんは保育園に子供を預け、2人で向かった。
駅でお店に電話すると、「近くのカフェで待ってて下さい」と言う。
その時のMちゃんの格好はほんとに近所のスーパーに来た疲れたおばさんだった。
Mちゃんは30代になってたかな?私は27歳くらいの時だった。
しばらくするとスーツを着た若い男性がやってきて、挨拶をすると紙を渡されて、
「できる範囲で記入して下さい」そう言って見たら、
いつから働けるか、週に何回出勤可能か、1日何時間出れるか、いくら欲しいかとか
細かい質問だった。
2人でコソコソ話しながら、間違えながら記入していった。
私は働く気はその時はなかったので、採用されないであろう答えを書いて行った(笑)
週1日、1日3時間とかいや、働く気あるんかい!って感じね。
Mちゃんはそれを上回る答えだったのか・・・
その男性スタッフが2人の用紙を見て「これだと・・・ちょっとむずかしいですねぇ」と言い、
私の方の用紙を見て「問題なく全然働けますよ」と言う・・・
あ、え・・・いや(笑)気不味いじゃんかよ・・・
「あ、いえ一緒に働けないならいいです」って言うと
「そうですかぁ残念です。でも、この条件だとどこも無理だと思いますよ」と、
Mちゃんの書いた用紙見ながらそう言った。
Mちゃんはずっと俯いてた。
帰り際に「AKANEちゃん働けそうだったけど、よかったの?働けばいいのに」って・・・
いや、興味ないんだわぁって思ったけど「えーいいよいいよ」って答えた。
それから何度か同じように求人持ってきたけど、なんかしら断って一緒には行かなかった。
独りで受けに行ったけど、全然ダメだったって言ってた。
言いたくはないけど、飾りっ気もないし、化粧っけもない、
コミュニケーション能力もない、決して綺麗でもない・・・あ、いや私も綺麗でも美人でも
可愛くもない平凡なアジアン顔だからなんとも言えないんだけど、
せめて綺麗に見せる努力は必要なんではないだろうか?と思った。
それは・・・言えない
密かにMちゃん・・・普通に働くべしと心で思ってました。