【ウェアラブル「b.g.」導入事例】日本特殊陶業(株)SPE事業部様(後編)
小牧(愛知県)と仙台(宮城県)間において、設備保全サポートやOJTを目的とした遠隔コミュニケーションに活用
藤城さん
スマートグラスの存在を最初聞いた時、自分の印象は「テレビ電話でしょ?」という程度のイメージでした。アイデアとしてはすごくいいものという認識はあっても、それは実務的にやりたいことがやれるレベルのものが構築できるのかどうかというところが気になっていました。
いざ導入したものの事前のイメージと違った等が原因で、なかなかそれが使われなくなるということを懸念として持っていましたが、仙台と小牧のやり取りをする上で非常に有効になる可能性があるから一度やってみろ、という後押しもあって進めました。
今現在が最終的な形というわけではなく、まだまだこれからブラッシュアップしてより良くしていく部分はあると思いますが、今のこの形は自分が当初「テレビ電話でしょ」と思っていたものより、遥かに実務的ですごくいいものが出来上がったと思っています。Enhanlabo側にも自分たちのやりたいことを理解していただいて、やり取りを通じてつくりあげていき、実際に出来上がった現在の姿が本当にいいものになって良かったな、って思います。
-御社とのやり取りで、「御社の素晴らしい現場力」「目指すレベルの高さ」を感じ、Enhanlaboとしても本当に勉強させていただきました。今後のEnhanlaboや「b.g.」に対しての期待を伺えれば、と思います
安田さん
私「b.g.」のファンなのでホームページとか見ていますけど、「b.g.」の最大のメリットは、「非透過性」ですよね。ここを推しているのが本当に「b.g.」だけで、他社製品を実際に使ってみて、「透過性」だと非常に見にくいと感じました。
本当に「非透過性」の「b.g.」は一番映像がクリアで見やすいので、そこが「b.g.」の一番いいところだと思っています。他のARグラスはFacebookとかGoogleとかも作っていると思いますが、多分そうした世界の透過性のものはSF世界の世界観にならないとなかなか使えないような気がします。まだ10年、20年、そういう世界観になるには時間がかかると思うので、「非透過性」のメリットをもっと推してもよいかと思います。
※「b.g.」は「両眼視設計×非透過型(ノンシースルー)ディスプレイの採用」によって、非常に鮮明な映像を見ることができる
更に改善点を求めるなら「操作性」ですね。この点は他社製品の方が上だと思います。他社製品には装着して、ボタンを押すとすぐ起動する。コントローラーがついておりタッチパッドで簡単に操作できるものがあり、その点は他社製の方が優れている点だと思います。今導入している周辺機器でも操作性が悪いと感じているところが少しあり、例えばVRのコントローラーで試してみましたが、矢印が思うように動かない課題があります。
そうした操作性の改善に向けて、今後Enhanlaboの方で新しいコントローラーを開発してセット販売すればもっと便利になると思います。
環境に応じてカスタマイズでき、その職場にあった使い方ができるのは素晴らしい点です。一方、今クリーンルームで作業する中で、頭巾をかぶり、その上にグラス、音声用ヘッドセットとカメラを装着するのですが、もう少しスマートな装着感に今後していきたい部分があります。そこをサポートいただきながら、結果として「b.g.」のセット販売とするのが良いと考えます。
仙田さん
組合せの最適化は是非推してください。これで完全無線化ができたら、もう最強になるのではないかと思います。ただカメラを標準でつける必要はないと思います。カメラは絶対に選べた方が良い。やり取りする上での映像の鮮明さは本当に重要で、他にどんなに良い機能があっても、一番基本の「映像の鮮明さ」を満たさないと全く意味がないと思います。モニターは何のためにあるかといったら「見るため」なので、そこの特長は今後も大事にしていった方が良いと思います。
-本日はお忙しい中、大変貴重なお話をありがとうございました。是非今後も忌憚なきご意見をお聞かせください
<編集後記>
どんどん新しいことにチャレンジされ、そしてそれを後押しする企業風土を非常に強く感じられる日本特殊陶業様。今回のプロジェクトも若手の安田さんが積極的に導入推進され、それを藤城さん、上司である仙田さんが力強く後押しをされ実現に至りました。仙田さんは今回の成果を社内の他部署に積極的に情報発信をいただいており、その結果、上層部にも若手主導のプロジェクトとしてその成果が認知されていると伺いました。今後「b.g.」がどのように役立っていくのか、とても楽しみです。