見出し画像

英語で非効率になったら本末転倒? #社内公用語英語化 #企業と英語

社内公用語を英語にする理由

日本企業が社内公用語を英語にする。

多くの場合、その目的には「ビジネスのグローバル展開」や「外国人材の増加・採用強化」などが挙げられます。
つまり、その企業にとっては《英語の方が都合が良い理由がある》から、社内公用語を転換するという経営判断に至っているのです。
裏を返せば、日本語の方が都合が良い・英語である必然性がない…なら、別に英語を使う必要はありません。
社内公用語を英語化とすると、どんなシーンでも何もかも英語に置き換わる…というわけではないのです。

社内公用語が英語の企業は“何を”英語にしているのか?

社内公用語を英語化すると宣言したとしても、一足飛びに実行できるわけではありません。多くの企業では段階的に範囲を拡大したり、レベルを上げたりしています。

例)楽天
・段階的な社内公用語定着化

1. すべての役員会議を英語で実施
2. すべての経営会議を英語で実施
3. 毎週の全体朝会を英語で実施
4. 社内資料を段階的に英語化
→2012年度までに楽天グループの公用語を英語に
(出典:2010年度国際事業戦略説明会資料)

例)アクティブコネクター
・ドキュメントの英語化
…チームミーティングや全体へのメール、会社の記録、ポリシーの周知などの社内ドキュメントはすべて英語
(出典:同社ブログ)

番外編)メルカリ
※社内公用語は日本語と英語
・Language Education Team(LET)による語学学習カリキュラムの提供

…英語でのコミュニケーションを中心に、日本語学習プログラムも提供。
+レベルの指標には国際標準のCEFR(セファール)を採用し、コミュニケーションに不可欠な【話す力】を重視。

これらは一例ですが、社内公用語を英語化した企業では、会議やドキュメントなどの英語化など部分的な導入に合わせて、学習をサポートするためのプログラムなども合わせて準備するケースが多いようです。

また、社内公用語を英語化する理由は、前述の通り、英語にするメリットがあるから。日本語を母語としないスタッフともコミュニケーションを取るには英語が有用ですが、日本人同士の雑談や取引先との商談などは、当然ながら日本語が使われているようです。

企業が社内公用語を定める以上、非効率や非合理では本末転倒です。「社内公用語英語化」という言葉の印象以上に、実態はフレキシブルな運用をされている企業が多そうです。

また、ビジネスで使う言語として設定する以上、コミュニケーションの手段として使われるので【話す力】を重視していく傾向になるのは必然的と言えるでしょう。最近では英会話力の指標として国際基準で【話す力】を定量的に示せるCEFRを採用する企業も出てくるなど、社内公用語英語化のトレンドにも変化が出てきています。


取材をご希望の方、本件に関してのお問い合わせはこちら
株式会社レアジョブ 広報
メール:press@rarejob.co.jp

【レアジョブが提供する英語関連サービス】