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大人こそ知ってほしい少女漫画の魅力①マリーマリーマリー!

突然ですが、わたしは少女漫画がだいすき。数えたら、ここ3年で600冊ちかい電子書籍を買っていた・・・(かかった費用は考えないようにしよう)
600冊以上の少女漫画を読んだ少女漫画オタクのわたしが、厳選したとっておきの漫画を今日は紹介したい。

マリーマリーマリー!

鍼灸師のリタは、治療で訪れたライブハウスで、「♪ワンダー」と歌う怪しい男に遭遇。翌日、その男を車ではねて?しまったリタは、男を鍼灸院に連れて行くことに。男は森田と名乗り、いきなりプロポーズしてきた。超自由な森田に振り回されながらも、ドライブ中、直感的に結婚届にサインしたリタ。2人の結婚生活はどうなる…?
(ココハナサイトより抜粋)

魅力的すぎるダメ男

リタの結婚相手、森田はふらふらしてて気ままなギタリスト。住む家はなく知人の家を転々として、リタの家にも転がり込んできた。もうここまで聞いて、もし友人がこんな男と付き合っていたら「悪いことはいわない。辞めておいたほうがいい。」と全力で止めるだろう、そんな男だ。

でも、この森田がまあ魅力的なのだ。

ふらふらしてて何考えてるかわからない。でも人として大事な部分は外さない。マイペースでつかめないけどちょっと強引で、そんな森田に懐かれたら、わたしもうっかり家くらい提供してしまうだろう。

ストーリーの展開につかわれる音楽

リタの夫である森田がギタリスト、リタの祖父がビートルズファンという設定。

話の展開にビートルズの曲がつかわれることも多い。わたしはネットで調べつつBGMのように音楽を流しながら読んでいた。音楽とリンクすることでまたグッと物語に引き込ませてくれる。

絵が魅力的

この漫画のファンは、物語も好きだけど、この絵が直感的に好きというひとも少なくないだろう。漫画というより、まるでイラスト作品のようにポップで温かみのある絵。特に主人公リタのまつ毛の描き方が、花火のようでわたしは好きだ。

コミカルに物語が展開した後、急に見開き1ページ、どーんとイラストが登場することがある。それだけで額縁に入れて飾りたいほど見応えがある。

結婚ていいなと思う

大きな事件が起こるわけではない。たまに愛車のミニが盗まれたたりといった事件は起きるけど。

ただ夏の暑い日を2人で過ごしたり、風邪をひいたリタを森田が看病したり、そのありふれた日常こそがたのしくて、満ち足りている様がイキイキと描かれる。悪役や深刻な問題は出てこないので、現実を忘れてほっこり幸せな気分に浸りたい時におすすめだ。

新婚でも同棲でも、なぜあんなに楽しいのか。
寒い冬の日に2人でアツアツの鍋をつつくだけで立派なイベントになるし、互いの友人を家に招くのもたのしい。週末にスーパーに2人で行くだけでわくわくする。たくさんごちそう作って食べ過ぎてしまった日には、二人で夜の散歩にでかけたこともあった。ふと思い立ち週末に飛行機で旅行へ繰り出したこともある。この漫画を読むとそうした自分の新婚時代の思い出を、キラキラと色鮮やかに蘇らせてくれる。

エピローグが良い

少女漫画の魅力のひとつは、過去の楽しかった思い出とリンクして読者が懐かしい思い出に浸れることだとおもう。特に大人の読者にとっては。ただ幸せでお気楽な物語だけど、エピローグがあることで物語の深みが増して、かつ、読者の記憶とリンクする役割を果たしてくれているとおもう。

私のお気に入りのエピローグを紹介する。

"森田さんと一緒いる時のわたし、他の誰といる時より一番かわいいよ。森田さんと一緒にいる時のわたしが一番すき。"

パートナーとうまく行っている時ってこうだよね〜。わかるわ〜。パートナーが優しくしてくれるから私がかわいくなれるのか、私が大事にできてるからパートナーが大事に扱ってくれるのか、鶏が先か卵が先か?なんてどうでもいい幸せな疑問を持っちゃったりして。あるある〜。
と、幸せ真っ只中なリタに過去の自分を重ねて懐かしくなったり、子育て真っ只中の私はリタが羨ましくて地団駄ふみたくなる。

"この先の人生、森田さんと楽しく生きている姿しか思い浮かばないよ。"

そんなことを大真面目に言ってのけるリタにこれ以上嫉妬しないよう、私も自分の結婚生活をこれまで以上に丁寧に過ごしていこう、とこの漫画を読む度また決意する。

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