食事は作らないと決めた
最近とある方から、時間を作るために工夫してることは?と聞かれたので考えてみた。
夫はこのコロナ禍でもほぼ毎日出社し、帰りは遅い。わたしは仕事後に保育園へ迎えに行き、寝かしつけまでひとりでおこなう。平日はいわゆるワンオペだ。それでも毎日2〜3時間は自分時間が持てている。
細々とした工夫はいろいろあるけど、
おそらく一番効果があったのが「食事は作らないと決めた」ことなのかな、とおもう。
「わたし、食事は作らないと決めたんです。」
そういうと、「旦那さんがかわいそう」「え、こどもはなに食べるの?」と怪訝そうな、でも好奇な目でいろいろ質問されるので、リアルな知り合いにはあまり話さないようにしている。
今日はわたしが「食事は作らないと決めた」背景と、それまでに準備したことを書こうとおもう。
わたしの料理スキル
そもそも、わたしは料理が上手くない。
それでもこどもができるまではほぼ毎日作っていた。
肉はいつも固くなってしまうし、スープの味は濃かったり薄かったり。レシピどおりに作ったはずの料理が不味くてびっくりしたことも一度や二度ではない。どうしてみんな美味しく作れるのか不思議だった。
おもえば、わたしの母も料理が苦手だった。
味噌汁はいつも味がうすかったし、冷凍おかずが食卓に並ぶことも多かった。それでも正社員として働きながら、毎日暖かい食事を朝、夜と出し続けてくれた母にはとても感謝してるし、尊敬している。
夫がキッチンに立ったきっかけ
夫がキッチンに立つようになったきっかけは、わたしの妊娠だった。
つわりで気分はわるいし食欲もない。口にできるのはきゅうりとスイカだけ、というカブトムシみたいな生活を数ヶ月していた。お腹が大きくなるのに反して、体重はあっという間に7キロ落ちた。
毎日ソファで寝たきりのわたしを気遣って、夫がキッチンに立つようになった。
「酸っぱくてさっぱりしたいもの食べたいって言ってたから。冷やし中華作ってみた。食べられそう?」
そういって、具沢山の冷やし中華を作ってくれた。うれしくて、おいしくて、全然食欲なんてなかったのに不思議といつもより食べられた。きゅうりとスイカ以外の久しぶりの食事だった。
そのころから夫は土日にスーパーへひとりで出かけ、
「この食材がやすかった!やっぱり旬な食材はやすいんだよな〜」
「珍しくまぐろの頬肉が売ってた。今日はまぐろの頬肉をメインにしよう」
なんて感想を嬉しそうにかたりながら美味しいご飯を作ってくれるようになった。
YouTubeを見ながら魚の捌き方を身につけ、いつの間にかアジを捌いてアジフライを作る、なんて手の込んだ料理もするようになっていった。
夫の母は管理栄養士の資格も持つ、とても料理上手な人だ。夫の実家では、手作りの焼きたてパンと、こだわりの産直野菜をつかったスムージー、品数豊富なおかずが毎朝食卓にならぶ。はじめて夫の実家に泊まったときは「ここは高級旅館か!」と心底びっくりした。
旬な食材を使うと美味しい上に栄養価が高く身体にも良いこと、食べ合わせに気をつけると量を食べても太りにくいこと、などなど、「食育」を施されて育った夫は、食に関する知識も多いことに気がついた。
わたしのつわりが治ったあとも、「おれ、料理好きだから料理はやるよ。」とありがたいことに言ってくれ、土日の料理は夫、それ以外の家事はわたし、とざっくりの家事分担が出来上がった。今でも土日は夫が美味しいご飯を作ってくれている。
平日のごはんはどうする?
土日は夫が料理をつくってくれるが、夜遅くまで働く夫に平日までは頼めない。
育休中はわたしがつくっていたが、復帰後も継続できるだろうか、それが復帰前に心配だった。
この本に影響され、
「わたしは料理が得意じゃないし好きじゃない。思い切って手放してしまおう!」と決意した。
ファミサポ、つくりおき宅配、生協のミールキット、出張シェフ、すべて育休中にひと通り試してみた。手配はわたしがやるけれど、当日の立ち合いや試食にはすべて夫に同席してもらった。
シェアダイン
その結果、我が家では育休復帰後3ヶ月間の期間限定で出張シェフのシェアダインに来てもらうことにした。
《我が家の利用の仕方》
・火曜日の夜に来てもらう
・当日冷蔵庫に入っている食材を事前に伝え、その食材を優先的に消費してもらう
・火曜日〜金曜日の4日分の食事を作ってもらう
・大人メニューと子供メニューそれぞれ作ってもらう
決め手となったのは、次の点。
・夫が土日に好きな食材を買い込んで料理をするので、余った食材を優先的に使ってもらえること。
・夫の好みに合う料理を作ってくれたこと(わたしはとくにこだわりがない)
・「買い物代行」といい、近くのスーパーでシェフが食材を買ってから家に来てくれること
・毎回同じシェフなので、我が家の好みを把握して作ってくれること
・子供向けメニューに対応してくれること
・食材費込みで一回8,000円ほどの価格であること。
(わたしは料理下手かつ、スーパーで食材も効率よく買えないので、平日5日間分の食費だけで5,000円くらいかかっていた。+3,000円でストレスから解放されるならば安い!とわたしは判断。)
我が家では、こどもを迎えに行った後、17:00ごろにシェフに来てもらっている。
わたしがこどもの相手をしたり、洗濯物を取り込んだり、こどもとお風呂に入って出てくるころには、ズラリと食卓に料理が並んでいる。
こどもと一緒に食べたあとの食器は、シェフが他の調理器具と一緒に洗って片付けてくれて大助かりだ。
食事づくりを辞めて起きた変化
とても使い勝手がよく、当初の予定の3ヶ月を超えて利用している。
時間が創出できたことはもちろん、「苦手なこと」を生活からなくすと、こんなにもストレスから解放されるのか、とおどろいた。
苦手なことにエネルギーを使わない分、新しいことにチャレンジしようとエネルギーも沸いてくる。前述した本のタイトルじゃないけど、「嫌なこと全部やめたらすごい」です、ほんとに。
ただ、こどもの成長とともに我が家の状況も変化してきて、平日の食事の用意の仕方をまた変えようかなと実は最近夫と相談している。その辺の話はまた今度書きたいとおもう。
English 英文要約
後日掲載予定
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