アートな恐竜たちに魅せられた美術展@「恐竜図鑑」
上野の森美術館で、恐竜アートの世界を楽しんできました。
◆パレオアート
特別展「恐竜図鑑」は、19世紀にはじめて化石が発掘された恐竜について、その痕跡をもとに復元した絵画を中心に、フィギュアや現代アートなども紹介されている展覧会です。
本展の紹介文で、はじめてパレオアートというコトバを知りました。意味は、古生物美術。
wikiの説明によると、パレオアートとは「科学的証拠にしたがい、先史時代の生活を描写しようとするオリジナルの芸術」とのこと。
例えば、ボタニカルアートも科学的な視点と芸術性が融合したアートですが、パレオアートも似たようなジャンルなのかもしれません。
◆想像+創造で生まれたアート
今回の展示を見て、ちょっと衝撃だったのは、今まで自分が「恐竜」だと思っていたものが、人間の想像で創造されたものだと気づいたことです。
考えて見れば、当たり前。
誰も、生きた恐竜を見たことがないのですから。
化石情報などをもとに描いているので、大きさや骨格などはある程度正確に再現できそうですが、皮膚の様子や色などは想像の産物。
特に、はじめて化石が発掘された当時は、まだ情報や手がかりが少なかったので、古生物学者やアーティストが想像力を働かせて、恐竜が生きていたころの姿を再現していたそうです。
初期の恐竜絵画は、大きなトカゲのような姿で描かれ、なかなかユニークでした。
その後、恐竜絵画の巨匠と呼ばれる二人のアーティスト、チャールズ・R・ナイトやズデニェク・ブリアンが多くの作品を描き、それらが今につながる恐竜画の原型になっているようです。
巨匠たちの恐竜アートは、色彩なども美しく、見ごたえがありました。ブリアンの絵は、ポスターにも使われています。
皮膚などの細密描写もすばらしいですが、恐竜の威厳や風格も感じられて、見たこともない生き物をここまでリアル(?)に描けるのはすごい想像力・創造力だと思いました。
◆英語解説は…
作品解説は、日本語のみ。
今回は、wikiの英語版パレオアートから、冒頭部分を引用します。wikiでは、パレオアートの歴史について、かなり詳しく解説してあるので、勉強になりました。
ちなみに、英検一級でも「古生物」は割とよく出るテーマのようで、単語集にもpaleontologist(古生物学者)が載っています。
恐竜図鑑展のおかげで、パレオアートの世界を知ることができました。