理科を通して何を学ぶの?〜Part 2〜
みなさんどもども。PON先生です
今回は前回に引き続き、
理科を通して学んでほしいことをテーマに記事を書きます。
前回は、頭の瞬発力、ということで記事にしましたので、ぜひご覧ください。
その2 数値や単位に関する感覚
理科(主に化学)で学ぶ内容の中に物質量(mol)があります。
molと聞いただけでブラウザバックしたくなったあなた。
ちょっと待ってください。
もう少しお付き合いください。
簡単にmolを説明すると、
「分子や原子が一定個数集まったときを“1 mol”とする」
ということです。
化学反応を考える上で、どうしても
「この質量(または体積)のなかに何個の分子があるの?」
ということがわからないと、何グラム使えばいいのかがわからない
ということです。
もう少しわかりやすく説明すると、
ある料理を2.5人分作るのに、砂糖が大さじ50g必要だったとします。
2人分作るために砂糖は何グラム必要ですか?
のような感じで問われるわけです。
こういう問われ方をすると、サクッと40gと計算できる方は多いのではないでしょうか。
計算方法は50÷2.5×2=40です。
これが「化学反応」とか「mol」という、
いかにも難しそうな言葉を使われた途端にわからなくなってしまうわけですね。
化学で使用する物質の量
このmolを使った問題としてよく出題されるのが、
「ある物質が〇〇(g)あります。これは何molですか?」などです。
化学では、基本的に実験室で実験を行うことができるスケールで問題が作成されます。
想像しやすくするために、実験室=キッチンだと思ってください。
食塩(塩化ナトリウム)であれば、容器からスプーンで取り出して、
キッチンのはかりで計れる量を使用するわけですね。
塩化ナトリウムは1molあたり約59gです。
もし計算結果で1,000molという数値が出たとします。
...あり得る?
キッチン(=実験室)で食塩を1,000molも使いますか?
1000mol使用するということは、食塩を59kg使用するということです。
1kg売りの食塩を59袋使うということです。
…準備できる?
そうなんです。
実験室レベルで1000molという数値はあり得ないのです。
実験室で使用する量は、多くてもスプーンで2,3杯程度です。
つまり、固体であれば、1mol使うなんてことはそうそうないのです。