デスクマット(2)
そう、前回のつづき。
我が家では、リビングのテーブルの透明のデスクマットを敷いているのだが、届いた郵便物をとりあえず挟んでおく、という行為がしばしば見られる。保留ってやつだ。
わたしは5年間保留にしているものがある。
それは今通ってる大学受験時の受験票と合格通知。
もちろん入学して通ってきたので、ちゃんと手続きもして、合格通知は実質保留にしていない。
だけど、受験時は志望校にことごとく落ちて、これ以上落ちたくないあまり、家の近く・親の勧め・センター利用で受かる所、という三条件で全然行きたくもない大学を選んだ。
だから私の中では保留だったのだ。
合格通知が来る前から、高校在学中にはできなかったバイトを、好きな場所でやろうと思ってソッコーで申し込んだし、いつでもこんな大学辞めてやる、と思っていた。
実際、一年次の授業中は苦痛で仕方なくて、授業中にスマホで興味のあった分野に携われそうなバイトや求人、仮面浪人の方法なんかを漁っていた。
激オモな課題が出来る度に、辞めてやる。そう思ってデスクマットに挟んでいる受験票たちを睨みながらやってきた。
ある日、調べまくっていたことが功を奏して、今いる学部と行きたかった分野を掛け合わせて、新しいことがやれそうな場所を見つけた。
それからは、「今いる学部でやっていることは、死ぬほどつまらないけど残念ながら自分に向いていそうな気がする」という理由と、「掛け合わせて新しいことをやろう」という気持ちでやってきた。
そして、もがいた結果、「掛け合わせて新しいことをやろう」とするには、どうやら「死ぬほどつまらない」ことを「自分に向いてそう」と信じて極めなければならないことに気付いた。しんどいけど、そうすればその先で楽しいことがやれるなら、お得意の諦めという名の覚悟で爆走しよう。
中途半端に辞めることも出来ず、なんだかんだ頑張って歩いてきた道で、なんだか愛着も湧いてきたし向いてると思えたこの道。気付けば卒業間近。
箸巻き食べたいな。知ってる?