高齢者の孤立の予防と解消を掲げる僕らが、「障がい事業」の次に「子ども事業」に挑む理由と、想い
少し長い文章です。
一般社団法人えんがおのこれから目指すものと、どうしてこうもいろいろな事業に手を出すのか、その理由と想いを、僕らの「哲学」に沿って話したいと思います。
どちらかというと、すでに一般社団法人えんがおを知ってくださっている方や応援してくださっている方、普段関わってくださっている方向けです。
まず、活動に対するそもそもの僕の考え方はこうです。
・人を幸せにするためには、まず自分が幸せでいなければいけない。
・自分が満たされていれば、自然と人は他者の幸せに目が向いていく。
だから僕は、自分にも、自分の周りのスタッフや学生にも「まずは自分を幸せにすること」を最優先にと伝えています。
自分が幸せな人・満たされている人は、ありのままでいられるから(無理をしていないから)、周りも過ごしやすくなります。なのでコミュニティを「深めていく」ためには、まずスタッフや周囲の人に幸せで、満たされていてもらわなきゃいけないと思うんです。
逆に、自分が満たされていない人は、どうしても口調がキツくなったり、人のミスや余白を受け入れられなかったりします。するとチームはうまく行きません。だからこそ、まずは「自分」を幸せにすることを最優先に、というのが、えんがおの哲学です。
そこで、えんがおでは2つの行動指針を作りました。
それが
①目の前の人を笑顔にする。
②求められていることを、最大限楽しく実行する。
えんがおというコミュニティの中で行動する時、良いか悪いかの判断基準は、この二つを通過してるかどうか。
この二つに当てはまっているのであれば、どんどんやっていい。この二つに当てはまっていないのであれば、一度立ち止まる。
これが、えんがおの行動指針です。
もっと簡単に言えば、誰か困っている人を救えていて自分が幸せなら、何をしてもオッケーだよ、ということです。
このスタイルには、もちろん脆さもあります。
それでも、まずは「自分が幸せなら、他者を幸せにすることに目が向く」ことを信じてコミュニティ運営をしていくのが、僕なりの一つの覚悟です。
なので僕は、とにかくえんがおに関わるみんなが幸せになるように、自分を好きになれるように、力をたくさん注いでいきます。
これを前提に、僕たちのこれからの話をします。
一般社団法人えんがおは、5年目の半分が終わりました。
それで、5年間「高齢者の孤立」に向き合っている中でわかったことがあります。
それは「高齢者とだけ向き合っていても、高齢者の孤立は解消できない」ということです。
孤立の予防解消には、「役割」が必要です。
役割を生むためには、多世代との関わりが必要です。
なので、高齢者が幸せで、人生のゴールが明るくて、「若者が未来に希望を抱ける社会」には、多世代と関われる地域づくりが欠かせません。
その答えは、やっぱり子どもから高齢者まで、そして障がいの有無に関わらずすべての立場の人が日常的に関われる「ごちゃまぜ」の地域だと思っています。
そのためには、いろいろな世代や立場の人に対する「入り口」が必要です。
では、その入り口をどう作るか。
それは、「必要性に答える」ことで作ります。
障がいを抱えた人の入り口を作りたい。
調べたら、障がい分野では、地域と繋がれる受け皿が足りていない。
だから、地域開放型のグループホームを立ち上げたんです。
子どもの入り口を作りたい。お父さんやお母さんも幸せにできる環境を作りたい。
調べたら、子育て世代同士が繋がれる場所が足りていない。子どもを地域で育てる仕組みが薄い。「学童」などの数も足りていない。
だから、次は「託児事業」を開設します。学童も視野に入れています。
いろいろ手を出しているので、ぶれているように見えてしまったり、応援してくださっている方々に心配をおかけしているかもしれません。
いつも行動が先で言葉が後なタイプなので、毎度ご心配をおかけしてしまい申し訳ありません。
でも、この場をお借りして断言します。
僕たちは、「一般社団法人えんがお」という挑戦を始めたあの日から、一切ぶれていません。何も変わっていません。
目の前の人の声に応え続けてきた自負があるし、これからも応え続ける覚悟があります。
子ども事業を開設するためには、きっと7軒目の空き家を借りることになります。
地域開放型グループホームは、特に男性棟のニーズが多く、満室のまま問い合わせが増えているので、必要性に答えてもう一棟増やそうと思います。そうすると、8軒目が必要です。
多くの施設を抱えても運営できる仕組みを作るのは僕の仕事なので、たくさん計算機をはじきます。
リスクマネジメントも、一層強化しなければなりません。
この辺は、公開経営会議みたいなものをやってみなさんに助けてもらいたいです。笑
そんなわけで、僕らはこれからもう少し多くの声を聞いて、「入り口」を広げていきます。
でも、芯はずっと変わらずにここにあります。
それから、貧困・虐待についても少しずつですが動いています。あまり大きく言えないこともあるので、内々ででもそういう社会課題に、できることから向き合っていきたいです。
5年もかかってしまいましたが、やっと、こうしていろいろな入り口を作り、それぞれをつなぎ合わせることを考えられるところまで来ました。
至らないところもたくさんあって、応援してくれている人たちをがっかりさせてしまうこともあるかもしれませんが、少しずつ頑張ります。どうか、暖かく見守り、応援し続けてくれたら嬉しいです。
高齢者を幸せにすることに本気の団体だからこそ、高齢者以外のことにも一つ一つ向き合っていくんです。
一般社団法人えんがおは、5年目から、ミッションを一つ加えました。
「人とのつながりの力で、あらゆる社会課題と向き合う。」
これからも、芯は変わらず、覚悟もぶれず。
人とのつながりの力で、あらゆる社会課題と向き合う組織であり続けます。
長文読んでくださって、ありがとうございました。
おしまい
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