ゲーム紹介:トリオ(TRIO)日本語版
Engamesの村山です。
Engamesはゲームマーケット2024秋で「トリオ」を先行販売致します。
2024年のアスドール・フランス年間ゲーム大賞作品、同年のドイツ年間ゲーム大賞で推薦リスト(ロングリスト)入りも果たし話題になりました。
日本でもロングセラーとなり、現在は第3版が販売中「ナナ」(Mob+)の海外版となります。これだけの名声を得ている作品なので改めてルールをご説明するのも憚られるのですが、もしルールをご存じの方は、このあとの「■ナナとはなにが違うのか」からご覧ください。
■どんなゲーム?
すごく簡単に言えば「手札のある神経衰弱」です。
カードは1~12が3枚ずつ。特殊カードなどはありません。
手札が配られて、全体のカードの中から、「同じ数字カードを3枚(=トリオ)見つける」ことを目指します。
自分の番が来たら、
①自分の手札から1枚出す
②他人の手札を指定して、1枚出してもらう
③場札(テーブルに何枚か伏せてある)から1枚めくる
この方法を使って、同じ数字の3枚を見つけることが出来れば成功となります。
ただし、①、②のカードの出し方にはちょっとした「制限」があります。
これこそ、「トリオ」最大の特徴です。刮目!
出せる(出してもらう)カードは、手札の中で「一番大きい数字」か「一番小さい数字」となります。どういうことかと言いますと…
この手札で「3」が3枚揃っているのでトリオとして出したい!
ですが…できません。なぜなら、「1」を持っているから。
3のトリオを手札から出すためには、1を手札からなくす必要があるのです。
他人に出してもらうこともできます。こんな感じで…
A「一番小さいカードを出してください」
B「『4』です(カードを見せる)」
A「はい…」
みたいなことをするわけです。
他人のカードを出してもらう時には、「小さい」「大きい」だけ指定する。
これが何を巻き起こすかと言いますと、先ほどの例えばでいうなら、
Aは・・「Bさんは『1』『2』を持っていないのか…」と考え、
Bは・・「Aさんは小さい数字を欲しがっているのか…」と考える。
もちろん他にプレイヤーがいるなら、Cさん、Dさんは何を考えどう動くのかも大事な要素になります。
神経衰弱=記憶力勝負なのでなんだか敬遠しがち…という人も多いかと思いますが、トリオはこの特筆すべき制限のおかげで記憶力要素は薄めになって、推理要素、プレイヤー同士の熾烈な読み合いが生まれています。
ミニマルな制限でマキシマルな効果を発揮したことが、「トリオ」を世界の名だたる賞へと導いたのではないでしょうか。
■「ナナ」となにが違うのか
まずは勝利条件です。
ナナの勝利条件は・・・
・3枚組を3セット集める
・足し引き(±)して「7」となるトリオを2セット集める
・「7」の3枚組を集める
この3つの条件いずれかを達成することでしたが、「トリオ」では勝利条件が分けられて、2つのモードとして用意されています。
◆シンプルモード
・3枚組を3セット集める
・「7」の3枚組を集める
◆スパイシーモード
・足し引き(±)して「7」となる3枚組を2セット集める
・「7」の3枚組を集める
となっています。
つまり、スパイシーモードであれば「1」「2」「3」のトリオが出来ても、どれを組み合わせて「7」にならないので勝てません。
スパイシーというぐらいですから、上級モードと言えそうですね。
そして、もう1つは「ナナ」にはなかった新ルールとなります。
★新ルール追加!
新ルールは「チーム戦」です。
4人、もしくは6人限定となりますが、テーブルを囲んだ時、対角線上のプレイヤーが2人一組のチームとなってプレイします。先日、Engamesスタッフ4人で遊びましたが面白い!!プレイ感覚は「少し軽くなる」印象でした。趣も気持ち異なりますので、ぜひ試していただきたいです。
デザインはフランスのデザイナー、Laura Michaudさんが担当。
メキシコの「死者の日」がモチーフになっています。
ガイコツ、サボテン、マリーゴールド、アボカド、ルチャリブレ(注・メキシコの伝統的格闘技で派手な覆面マスクとコスチュームが特長)などなど、メキシコを連想させるアイコンが随所に散りばめられて「にぎやかわいい」デザインになっています。
トリオの美点は、手札運はありますが、とにかく一手番がすごく悩ましい。
なので、論理パズルが好きな人も楽しいと思いますし、足し算引き算が出来るお子さんから難なく遊べる、とにかく「人を選ばない」ゲームと言えるのではないでしょうか。長時間級のゲームのあと、人が来ない間の待ち時間、ちょっとした合間にできるのもお手元に置いていただきたいポイントです。
ボードゲームデザイナーを専業とする宮野華也さん(Mob+)が、日本人はじめてのフランス年間ゲーム大賞を受賞した記念碑的作品、という事実だけでもボードゲームファンなら遊んでほしいです。
↓宮野さんのことが気になった方は、こちらをどうぞ。
トリオは、ゲームマーケット2024秋のEngamesブースで先行販売、11月28日に一般発売となります。よろしくお願いいたします。
原題:TRIO
プレイ時間:15分
プレイ人数:3人~6人
対象年齢:8歳以上
希望小売価格:1,980円(税込)
デザイナー:宮野華也(Mob+)
イラストレーター:Laura Michaud
日本語版制作スタッフ:杉木貴文(Engames)、橋本直樹(Engames)、別府さい
発売元:Engames(JP)