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レビュー:探偵 神宮寺三郎 PRISM OF EYES
プレイしたハード:PlayStation4 Pro
ジャンル:テキストアドベンチャー
僕が「神宮寺三郎」(じんぐうじ さぶろう)の名を初めて知ったのは、第一作「新宿中央公園殺人事件」。
それまで推理モノのアドベンチャーゲームと言えば、「見る」「話す」「移動」といった行動を選択して進めていくものだったので、RPG風のフィールド上を移動するシステムがとても斬新に感じられ、印象に残っています。
ただ、兄がプレイするのを見ていただけで、自分ではほとんどプレイしていなかったと思います。
初めて「探偵 神宮寺三郎」シリーズをプレイしたのは、「未完のルポ」(初代PlayStation)。
ストーリーは既に忘れてしまいましたが、これはクリアしたと思います。
その過去のプレイ体験があったので「PRISM OF EYES」にも興味はあったものの、長らく他のタイトルを優先していてプレイしていませんでした。
しかし、2020年冬のPSストアにおけるセールで¥2,000弱となっていたのを見て、好機到来とばかりに購入。
全話クリアしたので、レビューしてみます。
PS4「探偵 神宮寺三郎 PRISM OF EYES」オープニング。
Posted by フランシスコ ザヴィエル on Friday, January 8, 2021
新作ストーリーが3編。
過去作のリメイクが10編。
本編とは異なるコミカルなタッチのアナザー神宮寺が活躍(?)する「謎の事件簿」が1編。
全部で14編ものストーリーを楽しめます。
(それぞれ独立したストーリー)
どれも謎めいた事件の真相を解き明かしてゆく内容ですが、ホラー系ではないのでグロ描写はありません。
死体は出てきますが、ホラー系が苦手でプレイしない僕がプレイできるほどなので(笑)。
そもそも殺人事件ではない事件を扱うストーリーもあります。
怖いのは苦手
でも推理モノには興味がある
そんな人でも楽しめるゲームですね。
主人公の神宮寺三郎の他、助手の「御苑洋子」(みその ようこ)、神宮寺の友人の警部「熊野参造」(くまの さんぞう)となってプレイするストーリーもあります。
特に熊さんは警察の人間なので、探偵とは異なる気分で楽しめました。
今は喫煙者にとって肩身の狭い時代ですが、「神宮寺三郎」は相変わらずのヘビースモーカーで、たばこを吸うことで何かを閃くことがあります。これはシリーズ伝統ですね。
ちなみに僕は、非喫煙者です(笑)。
それでは以下、「満足度」について述べてゆきます。
システム
満足度:★★★★★
リストから「見る」「話す」「移動」といった行動を選択することで、何かを発見したり、その場にいる人間と会話したりします。
地味に思われるかもしれないこのシステムですが、一方で非常にわかりやすい、とも言えます。
そも、「探偵 神宮寺三郎」シリーズは、事件の謎を解き明かしてゆくことを楽しむもの。
であれば、小難しいシステムでなくとも、こういったシンプルなもので十分なわけです。
ゲームに不慣れなユーザーでも、推理小説を読み進めるかのような感覚で楽しめると思います。
僕自身、気軽に楽しんでいくことができたので満足度は高かったです。
推理小説と異なるのは、ユーザーがそれまでに集めた情報から推理し、正解の選択肢を選ぶことで進行するシーンがあること。
ここが「ゲーム」らしいところですね。
ストーリー性
満足度:★★★★★
新宿という実在する街を舞台としていますが、現実に「探偵」という職業の人間に接する機会はあまりありません。
しかも探偵業を営むとなれば尚更、機会がないわけで。
そこに、良い意味での「非日常」を感じました。
そんな探偵によって解き明かされてゆく、いくつもの人情味溢れるストーリーを楽しめる本作。
大変、満足度が高かったです。
サウンド
満足度:★★★★★
冒頭で掲載したオープニングムービーを見ると分かるように、ジャズ調のお洒落な、時に哀愁を漂わせる楽曲が多め。
全体を通して共通で使用される楽曲もありますが、各ストーリーで頻繁に聴くことになるメインの楽曲は、それぞれに用意されています。
このストーリーではどんな曲が流れるんだろう
それも楽しみの1つとなっていました。
ゲーム中のBGMを鑑賞できるモードがあることも、高ポイント。
プレイ中に発見する「パスワード」が必要ですが、これはwikiを見れば分かりますね。もちろん、自力で見つけても良いですが。
グラフィック
満足度:★★★★☆
派手さはないものの、味わい深いテイストのグラフィック。これはこれで、なかなかマッチしていると思います。
新作となる3編では、簡易的ではあるもののムービーシーンもありました。
操作性
満足度:★★★★★
特に複雑な操作を必要としないので、この手のゲームが好きであれば誰でも楽しめます。
総合満足度
★★★★★
14編もあれば、ボリュームは相当なもの。
すべて4章構成で、1編当たりのボリュームも適当と感じました。
あまり1編が長すぎるとダレますからね(笑)。
また、推理パートがあまり難しくないのも良かったです。
推理自体はしっかり考える必要がありますが、選択を間違えてもゲームオーバーにはならず、その場で選び直せます。
そのため、難易度は低め。
「謎の事件簿」だけはゲームオーバーになってやり直しとなるので、難易度高めです(笑)。
推理力にはあまり自信はないけど
でも、推理モノを楽しんでみたい
そんな人にもお勧めできますね~。
また、ゲーム性が手軽なことから、ちょっとした空き時間にちょっとプレイを進めておこう、という気になりやすかったです。
これもサクサク進められた理由の1つですね。
以上、総合的な満足度の高い「探偵 神宮寺三郎 PRISM OF EYES」でした。
PS STORE
なお各ストーリーは、単体で購入することも可能です。
その中で、¥600となっているものが新作。
もちろん、全部楽しみたければ「PRISM OF EYES」の購入がお得。