「よくある質問や発言」と向き合う
2022年8月から Engagement Run! Academy に参加している、NRI横山です。
草野球が大好きな、新米チームリーダーです。
今回は、プチ交流会への持ち込み企画「【2024年5月特別企画】プチ交流会〜エンゲージメント推進活動の登竜門!「よくある質問」への回答を分かち合おう!〜@アトラエオフィス」に挑戦しましたので、ワークショップの内容や感想を共有します。
よくある質問を分かち合おう
とあるクラス後のアフタートークで、「推進者が聞かれる質問あるある」が話題になったとき、講師の方に「このテーマで交流会をしたら面白そうですね」と背中を押していただきまして、今回交流会に企画を持ち込みました。
ワークショップの内容は、推進者が日々言われる「あるある質問」や「あるある発言」って、なんでよく言われてしまうのだろう?
というところから始まり、お互いに持ち寄った「あるある質問」を使って、自分なりの言葉で回答できるようになろう、というものでした。
なぜ、同じような質問を毎回聞かれるのか。理由の一つは、そもそもエンゲージメントという領域の内容が、普段の業務やこれまでの日本社会の価値観を基準に考えると「分かりにくいもの」だからです。
言葉の定義も、活動の意義も、目指す姿も、描く未来像も、推進者からのご案内を一度聞きかじっただけでは、しっかり腹落ちして理解するのは難しいでしょう。
エンゲージメント向上など、イメージしにくい活動を始めるときは、少しでも理解しやすくするために、自分たちの業務や組織の目標など、身近な言葉や物語になぞらえたりするとよいと思います。
そこで、今回のワークショップのゴールは、「自分たちなりの言葉で、よくある質問に回答できるようになろう」としました。
まずは、個人ワークで「よくある質問」や「よく言われる発言」をたくさん書き出していただきました。
書き出した付箋を3名1組のグループでシェアして、それぞれの推進活動での「よくある質問」を分かち合っていただきました。
参加者の方が「ポジティブ・ネガティブの指定はなかったのに、書き出したら全部ネガティブだったー!」とおっしゃっていたのが印象的でした(笑)
その回答で、相手は納得するのか?
次にそれらの質問に対する回答を考えていきます。
例えば、よくある質問に以下のように答えてみたとします。
エンゲージメントってなんでやるの?
→ チームや組織の関係性を良くするためです。どこまでいけば終わりなの?
→ この活動に終わりはありません。売り上げにどう関係があるの?
→ 売り上げの向上が見込めます。
回答になっているように見えますが・・、果たして、この回答で質問者は納得するでしょうか。
・・・「そんなこと聞いているんじゃないんだよ!」と言われてしまうかもしれません。
現場のマネージャーやメンバーにエンゲージメント活動を理解してもらうためには、表面化した質問・発言の向こう側にある「気になること」をすり合わせる回答をする必要があります。
同じ質問をしてきたA部長とB部長がいたとしても、その発言の向こうにある、組織の「状況」や「環境」は異なっており、その発言に至る動機もそれぞれ違います。
同じく、状況や環境の向こう側にある質問者の「経験」や「感情」や、さらには質問した本人も気づいていないような「願い」や「ニーズ」も隠れていたりします。
そして、状況・環境、経験・感情、願い・ニーズは、業界や会社、役職や立場、シチュエーションによっても変わっていきます。
それらをすり合わせることで、現場が意義や目的を理解して、現場が考えた活動に自らが主体的に取り組んでいくようにサポートするのが理想です。
相手の発言の向こう側に思いを馳せる
推進者は、推進者の立場で制度を作ったり、施策を打ち出しがちです。
現場マネージャーも、現場の立場で質問をしたり発言をしがちです。
先ほどの「自分の言葉で回答する」ことに加えて、「相手の発言の向こう側を意識したすり合わせ」を練習していくために、ここからは、グループごとにロールプレイに挑戦していただきました。
ロールプレイをすることで、発言する側、発言される側の状況や感情に思いを馳せることができます。また、1つの質問に対して複数の回答者がいるため、他者の回答から、「そういう切り口の回答があったのか」というような気づきが得られるかもしれません。
グループワーク後は、各グループでどのような気づきがあったか、印象に残るやり取りなどを全体にシェアしていただきました。
推進者の参加者からのご感想は、講師の方が投稿してくれると思うので、ゲスト枠で参加いただいた現場マネージャー・リーダーの感想を共有します。
みなさんが、このワークショップを各社に持ち帰って開催するときは、ワークショップの前に、自組織におけるエンゲージメントの定義や向上の目的などを共有すると、すんなりワークショップに入れるかもしれません。
また、「苦楽の分かち合い」がメインならば同じロールで、「多様な立場の理解」がメインならば異なるロールで、グループを組むと良さそうです。そして、開始前にワークショップの目的を全員に伝えておくと、モヤモヤも受け止めやすいかと思います。
ぜひ、みなさんの組織にあった形にアレンジして、ワークショップを開催してみてください。
不明点やご相談があれば、お気軽に直メールやERコネクトをお願いします。
スライドのイラスト:無料で商用可のフリーイラスト素材|Loose Drawing
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