お寺の住職がファシリテーター!「死の体験旅行®」 ワークショップを受けて、Appreciative Inquiry を体感しました。
こんにちは!Engagement Run!Academy講師兼コミュニティマネージャーの三浦です!
普段は、講師として、クラスやワークショップを実施することが多いですが、参加者としてワークショップに参加することも大好きです。
「死の体験旅行®」とは?
元々は、ヨーロッパのホスピス(終末医療施設)などが行なっているワークショップで、自らが命を終えていく過程を擬似体験し、患者や家族がどのような喪失感を味わっているのか、悲しみ苦しみを感じているのかを体験するというものです。
このワークショップを、なごみ庵というお寺の僧侶である浦上哲也さんがご自身で学んで、ファシリテーターとなってお寺で開催するようになり、現在は他のお寺でも開催されるようになってきています。
今回は、浦上さん自らファシリテーターをされる機会がありましたので、体験してきました!
ワークショップの詳細は、事前に知らない方が体験の効果が上がりますので、差し控えさせて頂きますが、Wevox values cardとも通ずるものがあり、自分が死に向かっていくにあたって、大切なものを手放さなければならない、ということを痛感させられる体験でした。
Appreciative Inquiry とは?
直訳すると、「価値を認めるための問いかけ」で、問いや探求により、個人の価値や強み、組織全体の真価を発見し認め(アプリシエイティブ)、それらの価値の可能性を活かす仕組みを生み出すプロセスで、エンゲージメント活動においても効果的な考え方です。
しかし、ともすると、自分たちの見たくない側面には蓋をして、世間一般のポジティブなイメージに固執したり(例:学歴が高い人だけが出世する)、物事のポジティブな側面だけに注目する(例:売上UPのみに注目し、環境破壊を見過ごす)という誤解が生まれてしまうことがあり、その誤解を解消することの難しさを感じていました。
今回受けた「死の体験旅行®」は、自分の死によって失われるものを感じる体験でしたが、振り返りの時に感じたのは、自分は、死んでいないからこそ、まだ失われていない大切なものへの再認識です。
(僕の場合、日常で大切だと思っているものと、死を意識して大切だと思うものにはギャップがありました。)
「死」という、一見ネガティブな、目を背けたい現実に向き合うことが、「価値を認めるための問いかけ」となっており、ポジティブなイメージに固執したり、物事のポジティブな側面だけに注目するという枠組みを超えるきっかけになりました。
そして、これまで当たり前だと思っていたものが当たり前ではない、まさに漢字の「有り難い」の意味を味わうことになりました。
Appreciative Inquiry には、感謝の気持ちの探究という意味もあり、文字通りその探究の旅をした感覚です。