2014年6月7日しまなみ海道ウルトラ遠足(とおあし)100㎞の記録
わたしが初めて走った100㎞レース、しまなみ海道ウルトラ遠足の記録です。この2014年の大会が最後の大会となったので、慌ててエントリーしてやってきた。広島県の福山城スタート、尾道からしまなみ海道に入り、ゴールは愛媛県の今治城。
3時起床。窓の外を見たら雨が降っている! ショック。パン、おにぎり、牛乳を摂取。宿泊しているホテルから、荷物預けのニューキャッスル福山行くだけで10分以上歩くのに、それだけでぐちゃぐちゃになりそう。エレベーターで会った人がフロントでゴミ袋貰っていたので、わたしも1枚貰ってキャリーバッグにかける。自分自身は100円ショップのポンチョを着る。そして3:40外に出たら...あ、雨やんでる! なんとか濡れずにニューキャッスルにたどり着き、入り口のトラックにキャリーバッグを、ミニバンに中間地点行きの荷物(着替え、靴、レインコート、食べ物等)を預ける。ちょっと早すぎた。福山城に行ったらまだ人はまばら。バナナ食べる。水たまりになっていない場所で柔軟運動などして夜明けを待つ。悪代官様とたかちゃんに会う。
海宝さんの話を聞き、5時にスタート。最初はぐちゃぐちゃの地面を踏みしめ、その後、お城の階段を下るので、徒歩よりのろかったが、線路脇の道に出た後はゆるゆる走る。すべての曲がり角に矢印がついていて、地面には赤チョークで「100km」と矢印が書いてあるので(ここ数日の雨でかなり流れてしまったようだが)そんなに迷う要素はない。最初は人も密だし(後半はちょっとこわいところもあった)。
5キロのエイドは飲み物のみ。バナナの皮を捨てさせて貰う。山間部を走る国道で、長いトンネルが幾つかある。昨年走ったNの記録を見て、使い捨てマスクを持ってきた(尾道に着いてから、エイドで廃棄)。あんまりマスクしている人いなかったけれど、これはよかったと思う。2つめのエイドでは予定通りもみじまんじゅう食べる。食べたものとタイムは想定表に記入したので本文から割愛。
尾道大橋が見えてきて、ちょっと感動、とうとうしまなみ海道だよ! 橋の上を走っている人が見えるのに、橋に上がる道がどこだかわからない! 橋の下の第4エイドを過ぎ、かなり行ってから山側に入る坂道。やはり高いところにある橋へのアプローチは長い! そして尾道大橋は歩道が狭く、歩道の真ん中に橋のケーブルが打ち込まれていて、走りにくいことこの上なし。チャリはこの橋走行不可(フェリーを使わなくてはいけない)。橋を渡り終えたところに、すいているトイレがあったので、1回目のトイレ。
向島。エイド2箇所、島の中を走っている時は、島だか本土だか全然わからない感じ。天気はずっとどんよりしていて、湿度高い。Facebook見て、みんなの書き込みで、もう雨は降らないらしい、と知る。その割りに晴れてこないけど(もうしばらく晴れなくてよかったよ、と後になって思う)。第6エイドの向島休憩所で日記アップしたりしていたら、悪代官様に追い抜かれる。着物の袖をひらめかせて走って行く後ろ姿が格好いいぞ!
因島大橋は2層の橋で、人と自転車は下の段。GPSが受信しにくく、距離が結構狂う。しかし道幅は広くて走りやすい。因島に着いて斜面を降りていくと、恐竜のいる公園で、清見みかん生搾りジュースのエイド。みんなが一所懸命みかんを搾ってくれていて感動。そして甘くて美味しい! 3杯飲んだけど、ここで再会した悪代官様に飲み過ぎるとお腹こわすと言われたのでその位で我慢。
生口橋渡って生口島。個人宅の庭のエイドに感動。2度目のスイカ。この辺から、バケツにホースで水をじゃんじゃん引いて、頭からかぶるランナーが出てくる。生口島に入った辺りですっかり晴れてしまい、気温もぐんぐん上がってきた。
次のB&G海洋センターがハーフポイントのエイド。預けた荷物を一旦引き取り、リュックに入れてあったパンとかポンチョとかいらないものを袋に入れる。着替えはしなくてすんだが、アームカバーは汗みずくだったので取り替える(結果的には端のすれるカバーに替えてしまったので、ひりひりしてしまった)。日焼け止めとファンデーションも少し塗り直す。水分を取った後、ハーツクリニックのボランティアの方にマッサージもしていただく。脚はちょっと張っているが、股関節のところをぐっと押さえて、ここが柔らかいからまだ全然平気、と励まされる。悪代官様に再会、「ここまで来れば勝ったも同然」の言葉をいただき、その後の道中の大いなる慰めとなる。しかしエイドを出てすぐの芝生がぐじゃぐじゃの水たまりになっていて、靴底を一旦ぐしょ濡れにする(幸いすぐ乾いた)。平山郁夫の美術館があって、そこを過ぎたところの公衆トイレで2回目のトイレ。
生口島の3つめのエイドを出てすぐ多田羅大橋。渡り終わって下る坂道の途中に海上自衛隊のヘリコプター。これは自衛隊の看板なのか? 大三島。愛媛県に入りました。エイドの入り口で冷やした濡れタオルを渡してくれて、かなり感動。ここでまた日記を少し書いて長めの休憩。想定ペースは50キロまでが1時間8キロ、後半が1時間7キロで計算していたが、休憩込みでこのタイムだと、休憩時間が足りなくなってきた。
大三島は少し撫でただけで、大三島橋渡って伯方島へ。塩ようかん、塩あめなど、塩フィーチャー、歓迎伯方島の看板やパウチしたボードがいっぱい出ていて超歓迎モード。濡れタオルも貸して下さる。ありがたい。伯方SCパークのエイドでは、番号コールから名前を呼んでの歓迎、ここで3回目のトイレ。また濡れタオル。そうめん。ハーツクリニックのマッサージはちょっと混んでいたので回避。一昨年車でしまなみ来た時は尾道から伯方SCパークまで来て引き返したので、ここからは未知の世界です。
伯方大島大橋渡って大島へ。橋を降りたところで海宝さんが臨時エイド開いていて、ファンタオレンジいただく。嬉しい。宮窪漁港でコロプラの位置登録で新しいお土産ゲット。親切なエイドだったけど「この先ずっと上り坂だけど頑張って」と悲しいエールを。歩いている人が増えてくる。わたしは意地で走る。のろいけど。尾道からずっとサイクリングロードを走ってきたが、距離稼ぎのためか、ちょっと回り道して吉海町バラ公園の方に回り道。バラは満開でとてもきれい。しかしすごく暑い。脇でリタイヤの申請をしている人がいたが、ここではもう自転車のレンタルはやっておらず、1時間半後の路線バスを待つしかないらしい。海岸線はうねうねとカーブしていて、すごく長い筈の来島海峡大橋がいつになっても見えてこない。流石ラスボス!
よれよれと階段登って3本で5キロ位ある来島海峡大橋へ。橋は嬉しいが、これはあまりに長い...しかしこれで最後の橋だよ! 橋の途中で90キロ地点を超える。とうとう10キロ切った! 膝は痛くならなかったが、アームカバーのあたる二の腕がすれて痛く、背中が痛く(リュックのせいかな)アキレス腱がちょっと痛い感じ。絶対切れないでくれ->アキレス腱。橋を渡ったところのエイド(愛媛銀行のビブスをつけた人たち)がなんか優しくて泣ける。いや、どこのエイドもみんな優しかったんだけど、最後が近づいて感極まっている?
もう上り坂はないことに慰められつつ、坂道を下り、町中の道へ。最後のエイドでもしっかり休み、アーケードを通り、ちょっと迂回して今治城に入り、通り抜け、あと2キロとあと1キロの看板に力づけられる。信号待ちで色んな人と入り乱れる。最後はダッシュ! まだこんな気力あったのか、と自分で驚く。しかし、テクスポート今治への入り口を曲がるところで転倒! 左膝を擦りむき(タイツに穴あける、がーん)手のひらもちょっと擦るが人もいっぱいいて超恥ずかしいので慌てて立ち上がり、一人ずつ交通整理してゴール写真撮れるようにしてくれているので、両手あげてゴールテープを切る。しかし、次が続いているので、そこで道にお辞儀する間もなく建物の中に誘導されてしまう、そして時計を止め忘れたので、タイムがよくわからない...たぶん13時間33分位? 最後のスパートが効いて、想定タイムを10分は超えなかった。すげー。抽選して、海宝賞(つまり参加賞)のフェイスタオルと、全員貰えるバスタオルをいただく。
500円の金券が5枚あったので、まず500円でビール、それを飲んだ後、じゃこ天うどんとレモン酎ハイで1000円。お土産物売り場でハタダの栗タルト500円を2箱(これは空港とかでは640円で売っていたタルトだと思うのでちょっとお得)。金券使いきってから、写真コーナーに行って、500円の写真を2枚、現金で買う。走り終わってもへたり込む程脚はよれていない。胃袋も元気だ。すげーな俺。とはいえ、荷物を引き取ったらこれ以上歩く気はしなかったので、テクスポートの前でタクシー拾って、泊まるホテルへ。テクスポートの中で悪代官様には会ったけど、たかちゃんはどうしただろう。
ホテルの自動販売機で500mlのビールを1本買ったけど、飲みきる前に寝落ち。流石にキャパオーバーでした。あーいっぱい走れて元気で幸せですわたし。
写真は、因島のエイドの生搾り清見みかんジュース。余りに美味しくて、3杯も飲んでしまったが、悪代官様に、「飲みすぎると下痢するよ」というアドバイスをいただきました。結果的に問題なかったけれど。 しまなみのエイドは毎年ほぼ決まっているので、過去のブログとか読んで学習しておいた名物、ほぼ食べました。 悪代官様とは、向島休憩所、因島のジュースのエイド、50キロ地点の荷物預けのある海洋センターでお会いしました。海洋センターで11時過ぎにお目にかかった時、ここを12時に出てもまだ制限時間まで9時間ある、勝ったも同然、と言われました。この後、走りながら苦しい時、この「勝ったも同然」を思い起こして、頑張りましたよ。後は、まなみに歩きに来たんじゃない、と、一歩早く進めば一歩早くゴールに着く、と、村上春樹が墓碑に刻むなら「死ぬまで歩かなかった」、こんな辺りをぐるぐる考えながら、最後の20キロ位は持ちこたえました。 周囲は歩いている人ばかりだし、リタイアした人がレンタサイクルで通りすぎて行くし(荷物がゴールにあるので、途中で走りやめても、自力で今治まで行かなくてはならないのが、このウルトラ遠足のきついところです)、どんどん暑くなるし、日焼け止め汗で流れてじりじり日焼けしているのを感じるし、萎えることいっぱいですが、それでも、色々な形の橋を粛々と渡り、道行く人に応援していただいたり、沿道の人が地下水で濡らしたタオル貸してくれてそれで首筋冷やしたり、人の優しい面だけをいっぱい見せていただいた一日となりました。 しかし、5キロ毎にエイドがあって、それを楽しみにしないとなかなか走れないな、とヘタレのわたしは思う訳です。この先どうなる?
→これが8年前の初ウルトラの感想だけど、今でも5キロごとくらいのエイドで何を食べられるかを楽しみに走っています。本質は変わらない。
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