ストーリーブランディングの最もやりがちな間違いとは?
ビジネスにおけるストーリーの重要性は、もはや常識的なものになりました。
だからこそ、ストーリーの本質的な活用法を知ってる人と知らない人の二極化が起きています。
その違いを分けるのは、何なのか?
それはストーリーの構造的な原理を理解しているかどうかです。
なぜなら、原理がわかれば応用ができるから。
ストーリーブランディングを物語調のコンテンツを作ることだと思っていたら要注意です。
コンテンツ化するのは方法のひとつであり、それはストーリーブランディングの本質ではありません。
少し人間の深層心理の話をしましょう。
僕もあなたも究極的には「幸福になりたい」と思っています。
でもそのための方法は僕とあなたで違うかもしれない。
つまりゴールは同じだけど、ルートは違うのです。
なぜルートが人それぞれ違うのか?
それは信念が異なるからです。
例えば、知識を大切にすれば幸福に近づけると思ってる人もいれば、冒険心を大切にしている人もいます。
幸福というゴールは同じでも、知識というルート、冒険というルート、あるいは愛情や遊び心というルートもあります。
僕らは信念のルートを歩めば幸福になれるというストーリーを、自分に語っているんですね。
ストーリーブランディングとは、顧客が自分に語るストーリーに寄り添った活動を行うことです。
物語調のコンテンツは、その活動の1つにすぎない。
ブランドは商品や活動を通して、顧客にストーリーを連想させます。
顧客が歩んでいるルートを、より歩きやすくするためのツールを与えたり、道標を示すのです。
そうやってブランドは顧客が自分に語っているストーリーを、肯定し強化するわけですね。
「あなたの歩むルートは正しい。
だから我々が歩む手伝いをしましょう」
…といった態度が本質的なストーリーブランディングに繋がります。
人は誰しも、自分の歩む道が正しいと信じたいものですから。
さて、あなたはどんなルートを示せるでしょうか。
そのルートをどのように進めば幸福へと辿り着けるでしょうか。
その旅がブランドと顧客が共に作るストーリーになるのです。