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名画に隠された秘密と、ストーリーテラーにおすすめのトレーニングとは?
僕は、目の前の燃えるような黄色い花を見ていた。
そのとき、思わず心が震えたのを覚えている。
ゴッホの『ヒマワリ』は誰もが知っている。
しかし、この絵の秘密を知ってる人は少ない。
ゴッホは"何"を描いていたのか?
『ヒマワリ』は何を表しているのだろう?
実は、ヒマワリは「信仰心」の象徴なのだ。
ゴッホは自らの宗教心に葛藤した人生だった。
神への信仰と、自然崇拝。
どちらを信仰すべきか。
ゴッホは葛藤していた。
この絵画には、太陽を自然と神に見立て、ゴッホの信仰心が、太陽を見つめるヒマワリとして表現されているのだ。
だから、ヒマワリは信仰心のメタファーなのだ。
ゴッホのようにメタファーをうまく使うと、そこに物語性が生まれる。
だからストーリーテラーは、メタファーを使いこなさなければならない。
これは前回の投稿でも話したことだ。
今回は、メタファーを操るためのトレーニングを紹介する。
それが「謎かけ」だ。
「〇〇とかけて△△と解く、その心はどちらも⬜︎⬜︎でしょう」
…という昔ながらの言葉遊びだ。
実は、謎かけはメタファーを考える際と、同じ作業なのだ。
例えば、あなたが〇〇を説明したいとしよう。
ただ、〇〇は一般的ではなく理解しづらいもの。
そこで、△△という馴染みのあるものを例として語る。
そして⬜︎⬜︎という概念を共有することによって、メタファーが完成するのだ。
大事なのは⬜︎⬜︎を見出せるかどうか。
ポイントは⬜︎⬜︎が、〇〇と△△よりも抽象的になることだ。
分かりやすく言えば、
「トイプードルとかけてチワワと解く、その心はどちらも犬でしょう」
…のように、トイプードルとチワワは別の生き物に見えて、実は犬という共通概念で結ばれていることを示せばいい。
つまり謎かけは、具体的なものと抽象的なものを行き来する思考によって成り立つのだ。
抽象と具体の行き来ができれば、具体的な体験と自分のメッセージを抽象概念で結びつけることができるようになる。
僕は今回、ゴッホの『ヒマワリ』とストーリーテリングという具体的な2つを、メタファーという抽象概念で結びつけたのだ。
さあ、今日から、謎かけを習慣にしよう。
そしてぜひ、前回の記事と併せて復習してほしい。
ただの記事と思わず、何度も読み返そう。
そうして学んだ知識が、物語の肥やしになる。
あなたの物語が誰かの心を震わすのだ。
ゴッホが描いた、太陽の花のように。