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部屋のなかの部屋(終)

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非常時、部屋のなかに閉じこもって、言葉が枯れていく部屋のなかで、詩や生活のことを考える。 コロナ禍で自宅待機中に書いた日記です。
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#リモートオフィス

#24 生活する部屋

朝、7時に起きた。 7時には窓から寝ていられないほどの光が差し込む。まぶしい、と思いなが…

#8 外にも出よ、ふるゝばかりに

今日は散歩に出た。 朝、目が覚めるとなんとなく憂鬱な気がして、これはよくないと思って、午…

#7 俗、透谷の生きられた部屋

北村透谷はなぜ死ななければならなかったのか。 というよりも、どうしたら生きていられたのか…

#6 透明な闇のかたまり、の部屋

不安がある。 このさき、いつまで閉じこもりの生活が続くのだろうか、ということと、それでも…

#5 生涯の映画幕を映す部屋

詩を、少しずつ読んでいる。 在宅勤務も長くなってきて、だんだんとルーティンが作れるように…

#4 飢えたる部屋

大雨が朝から降りつづいている。 閉じこもれ、と天も告げているようでもある。やはり、晴天と…

#3 立ち、歩き、脚で書く部屋

一日中、ソファに座っている。 座っていると、テーブルのうえのパソコンや、iPadだとか、向こうにあるテレビや棚、壁にかかった絵など、延々と見つめることになる。だんだんと飽きてくるばかりか、座っているせいで、背中も肩も、腰も、脚も悲鳴をあげはじめる。 しかし、なんだか動けない。動こうと思って、動く先は、ベッドで、横になって、そのままさらに動けなくなる。 そんなことを数日やっていると、このままではフィジカルもメンタルもダメになると思った。まずは仕事や趣味の読書や、書きものを

#2 独り言のように、声をあげる部屋

ひとりで部屋にいると「無言」で一日を過ごす。 今日もまだ、ぼくは一言も「声」を発していな…

#1 言葉の枯れていく部屋

新型コロナウィルスによって世間がどよめきだしてから2か月あまり。流れ流れて「非常事態宣言…