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児童小説

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#短編小説

超短編小説 時計の針

超短編小説 時計の針

 夏休みも終わりに近づきました。「あーあ。ずっと遊んでいたいな。なんで終わっちゃうのかな」と小学4年生のコウタ君は言いました。
 そこでコウタ君はふと思いつきました。夏休み真っ只中の8月1日に地元の資料館で読んだ『時を操る時計』のお話のようにすればいいんだと。

 そのお話は、この町に昔から伝わる「古い置き時計の針を止めると時が止まり、先に回すと時が早く過ぎ、前に戻すと過去に戻る」と言うものです。

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超短編小説 呪われたおもちゃ

超短編小説 呪われたおもちゃ

 「ねぇ、お母さん。おもちゃ買って! あの怪獣のフィギュアが欲しいんだ」
 いつも通りショウくんはお母さんにおもちゃを買って、とせがんでいました。
 「前買ってあげたおもちゃだって、もう遊ばなくなったじゃない」とお母さんが言うと、「ううん。今度は大切にする」とショウくんは返しました。
 悩んだお母さんは結局、ねだるショウくんのためにその怪獣のフィギュアを買ってあげました。 
 その日、ショウくんは

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