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大縄の取り組みの前に学校全体で共有したいこと #148

冬の定番といえば、マラソンや大縄です。
うちの学校は、マラソン練習や大縄大会があります。

1.目的

年が明けると、大縄練習始まります。
ここで、押さえておきたいことは、なぜやるか?です。

体育の目的としては、「多様な動きをつくる運動」の中の「(ウ)用具を操作する運動」です。用具を使って色々な動きをしましょうねと。

つまり、大縄でなくてもいいわけです。

特活、クラスづくりの目的としては、「友だちと協力して、支え合いながら、一つのことを成し遂げよう」ということですよね。

つまり、こちらの目的としても大縄じゃなくてもいいわけです。

そもそも、クラスだからといって、一つのことをやるというのをそろそろ考え直さなくてはいけないと思います。

「みんなで一つのことをやる」は教師がつい陥ってしまいがちな思考です。それぞれ違うのだから、それぞれに合った学びがあるはずなのに、一つのことをやる。結果その輪に入れない子が辛い想いをするという。

2.なのになぜやるのか

 わざわざ大縄じゃなくてもいいのに、大縄大会をなぜやるかを改めて考えなくてはいけないし、教師は、大縄という「諸刃の剣」の側面をしっかりと踏まえて指導をしなくてはいけないと思います。学級会と同じで、価値はあるけど、失敗すると最悪というものです。

 それでもやるのは、価値があるからやるのだと思います。

 良い側面としては、大縄の取り組みにおける感動のストーリーです。一つや二つは聞いたことがあるでしょう。学級経営が上手くいっているクラスにとっては、とても良い学びになると思います。

 一方、悪い側面としては、失敗した子を責め、休む子がいる。学ぶ権利があるのに、大縄で失敗して責められるから学校に行けないというのは、大問題で、教師が配慮すべき事項であると思います。

3.大縄大会のシステム

 本校の大縄大会のシステムは、クラスでの一回目の記録と、練習期間を終えた後の本番の記録が、どれくらい伸びたかを計測し、表彰するというものです。つまり、跳べた回数で他のクラスと競いません。これだけでも、少し、失敗しても大丈夫という雰囲気づくりになります。

4.雰囲気づくりが大事

 そうです。なにより大事なのは、教師の雰囲気づくりです。

 大縄練習が始まり、回数を記録し始めると、どうしても失敗した子や練習に参加しない子に対する風当たりが強くなっていきます。

「失敗した子を責めないこと」
「苦手だけど、チャレンジしている友だちを応援できる自分でいること」

これがクラスで約束できない限りはやらない方がマシです。

長縄に入れない子に、「今!」と、プレッシャーを与えるのはやめましょう。「今!」と耳で聞いたときには、もう遅い。自分で一歩踏み出すタイミングを掴まないといけません。「今!」という周りからの声で、余計に緊張します。プレッシャーです。
「一番大事なのは安心して参加できること」
「失敗しても大丈夫と思えること」
です。

大縄で試されているのは、跳べない子ではなく、教師と跳べる子たちです。
いかにいい雰囲気作りができるかの挑戦なのです。

5.跳ばなくてもいい?

 「参加したくない人はしなくていい。」
 この考えについてどう思いますか?
 体育の目的としては、大縄じゃなくてもいいことを考えると、跳ばなくてもいいのではないかと考えます。しかし、参加しなくてもいい、はちょっと違うかなと考えます。クラスの友だちが頑張っているのだから、何かしらの形で関わってほしいです。

参加の仕方を考えてみます。

  1. 練習計画を立てて、みんなに声をかける人

  2. 練習に積極的に参加する子

  3. たまに練習に参加する子

  4. 大縄がきらいだけど、がんばって参加する子

  5. 大縄が苦手でやりたくないけど、誘われたらやる子

  6. 何も考えずにやる子

 苦手だけど、参加したい!と思わせるのは、教師の腕の見せ所です。
挑戦することの大切さを語り、苦手だけど、挑戦する子を応援するクラスになっていることが、4の子が増えるポイントですね。
以下のリンクのような語りをするとよいかもしれません。
「チャレンジしよう!」を図式する|エンチャント先生@小学校 (note.com)

 教師と相談した上で、「本当に参加したくない」と決めた子には、違う道があってもいいと考えます。(今の私は)

  1. 縄を回すことでクラスに貢献する子

  2. 本当に参加したくないから、跳び方を調べてみんなに教える子

  3. 本当に参加したくないから、回数を数える役として参加する子

  4. 本当に参加したくないから、タイムを計るとして参加する子

 これは、賛否両論あると思いますが、学校の中でも話し合いたいテーマです。

 以上、エンチャントでした。


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