煩悩の発生メカニズムです。 本来の「縁起」です。 十二縁起(じゅうにえんぎ) 苦の原因の「集諦」(じったい)
十二縁起(じゅうにえんぎ)、煩悩の発生メカニズム
十二縁起とは、煩悩が発生するメカニズムを
「身体の感覚器官と心理作用を12に分解」して、
「縁起」で説明しています。
この十二縁起はブッダが成道するときに体現した、
「苦・集・滅・道」の四つの真理、「四諦」(したい)のひとつ集諦のことです。
十二縁起(じゅうにえんぎ)は「苦」が生まれてくる順序
十二縁起(じゅうにえんぎ)は自分の身体の感覚器官で接触して、自分のこころの中で、「苦」が生まれてくる順序の因果関係を説明しています。
繰り返しになりますが、
自分のこころの中で行われている心理作用を12に分けて(十二支縁起・じゅうにしえんぎ)、
こころの心理作用が輪のように連鎖していく順序で煩悩の発生メカニズムを表しています。
煩悩の発生をきちんと理解しておけば、
煩悩を滅することに繋がります。
ブッダの教えの実践にも必ず役に立ちます。
この十二縁起の教えも 原始仏典では 第一経「梵網経」(ぼんもうきょう)にでてきます。
とてもとても大事な教えですが、
日本の仏教の縁起は因縁果・因縁生起
日本の仏教でつかわれる縁起は「因縁果」や「因縁生起」としてよく表現されていて、「善い行いは良い結果になり、悪い行いは悪い結果になる」と善因善果の法則として教えられていることが多いです。
さらにこの教えは輪廻の思想も絡まって、
前世(生まれる前)、現在(生きている今)、過去(死んだあと)などと解説されていることも多いです。
原始仏典でブッダが教えている「縁起」は、
「苦の発生原因」は自分で感受して生まれてくるこの十二縁起が根本です。
一番ややこしく感じる
「無明」(むみょう)ですが、
これは前回の記事、
苦の解決の四つの真理「四諦」(したい)の理解がないことです。
四諦を理解すればブッダの教えの十二縁起の理解がはやまります。
図解も載せておきます。