思いつきの勝利。
あぁ、なんで毎日毎日早起きしなきゃいけないんだろう。
仕事のない週末くらい、ふとんの中のしあわせを噛みしめてとろとろしていたい、という欲望をぶん、っと振り払って今日も起きる。
おにぎりをたくさん作ってあたたかいお茶を入れ、次男を連れて濃い霧の中、家を出る。
途中、真っ白な中から小鳥の大群が飛び立って、それはうつくしい光景だった。
寒いくせに日差しは強烈で、なんだかなぁ…日焼けしちゃうじゃん、とぶつぶつ。
でも、日が出ないともう極寒の域に入るからまだ全然ましか、とぶつぶつ。
でも、あたたかい家に帰ったとき、緊張感が溶けるとともに身体も溶けそうな疲労感と眠気を味わうのは、悪い感覚ではないんだな。
眠気の中をひととおりうろうろしたあと、今日は鍋だ!と買いものに出かける。
帰ってきてまだ明るかったので、また気まぐれに、育ったカモミールの苗をひとつ、違う場所に植え替える。
勢いで、のび放題のままのハーブたちを、選定バサミでじょきんじょきんと大胆に切ってゆく。
そのまま捨てようと思っていたけれど、あまりのよい香りにもったいない気持ちを振り切れず、それをばさっと束ね、大きな鉢に入れて玄関先に置いてみた。
思いの外いい感じ。
ローズマリーの枝も、思いつきで束ねてリースにしてみた。
ところどころざっくり針金で止めただけなのに、なかなかよい感じ。
材料がふんだんにある、というだけで、ばばばばっと勢いでできる快感。
12月に入ったら、赤い実かリボンでもつけるかな。
結局、思いつきの勝利なのだ。
あらかじめ考えていると、いざ始めるときに気合いがいったり時間を作ろうとしたりして、なかなか取りかかれなかったりするから。(私の場合…)
さ、鍋。
今日は水菜をたっぷり。