私のために悲しんでくれたあなたへ。
note3通目のファンレター。
*
あなたは中学1年、3年のとき一緒のクラスで、3年間演劇部の仲間でした。
何度かお互いの家で遊んだりもしましたね。
あなたの素敵なところ
独特の雰囲気がある演者でした。
求められる役割が、自分の演じたい役柄と違うことも多かったと思います。
でも、いつしかそれを受け入れ、誇りとしていったあなたは、とても眩しかったです。
ずっと照明担当だった私は、それを誇っていたのは確かだけど、私のそれは逃げた先でのものでした。うまく、演じられなくて。
でも、あなたは、あなたがいずれ誇れる居場所に、迎え入れられた。
あなたを照らすことが、私の一番の誇りでした。
険悪な二者の板挟みになることもあって、私も相当苦労をかけたけど、それでも嫌な顔ひとつせず私と一緒にいてくれた。
それがとても、支えになりました。
あなたの好きなところ
興味の幅が広くて、私が色んなジャンルを右往左往していたときも、あなたは複数の沼に足を一本ずつ差し込んでどっしりと立っていました。
私の興味の対象とは30%くらいの共通範囲で、それでも私には十分でした。
私の好奇心はあまりにも膨大すぎて、他についてこれた人はあと2人、3人いるかです。
そんな大きすぎるものを隠した私を不気味がらないあなたは、それだけで十分私が好きになってしまえる人です。
そうやってたくさんの人に好かれるんでしょう。
それで苦労しているあなたを、私は救えなかったけど、せめてあなたの負担にならない形で、好き続けたいです。
さいごに
あなたが卒業の日くれた手紙をたまに読み返します。
あなたの好きなファンシーキャラの封筒を見るたびに、あなたのことを思い出す。
私は結局あなたにあの手紙の返事をできなかったので、ここに少しだけ書こうと思います。
あなたが手紙に書いてくれたことが、今も私を奮い立たせてくれます。
私が第一志望の高校に不合格だったことがあなたにとってそんなにショックだった、とか、
『次は合格おめでとうって言わせてよ』
って言葉とか、
そもそも享楽主義というか、そのときやりたいことをそのときの居場所でやるだけ、という姿勢の私が勉強を続けるモチベーションになっています。
あの封筒みたいな、淡い黄色と水色に燃える炎。
その言葉を見るたびに、東大受かったよ、なんて言ったらどれだけ喜ぶだろう、とか、微笑みが溢れてしまうんです。
東大を受けるかは別として、絶対に国公立の第一志望に受かってやろう。
そう決意しました。
あなたが来年度行くはずの留学、どうなるかわかりませんが、
あなたが幸せならいいなといつも思っています。
ありがとう。大好きです。